東京電力福島第1原発事故をめぐる検察審査会の起訴議決を受け、検察官役の指定弁護士は29日、勝俣恒久元会長(写真)ら東電旧経営陣3人を業務上過失致死傷罪で東京地裁に強制起訴した。【時事通信社】
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 東京電力福島第1原発事故をめぐる検察審査会の起訴議決を受け、津波を予想できたのに対策を怠ったとして、検察官役の指定弁護士は29日、勝俣恒久元会長(75)ら東電旧経営陣3人を業務上過失致死傷罪で東京地裁に強制起訴した。2011年の事故発生から5年を経て、原発事故の刑事責任が初めて法廷で争われる。

 事前に争点や証拠を整理する手続きに時間を要し、公判が始まるのは来年になる公算が大きい。3人はいずれも「予想できなかった」などと無罪を主張するとみられ、公判は長期化が予想される。