『R-1』異彩放つ“ダークホース”枠 「給料7万」おいでやす小田が下克上狙う | ニコニコニュース

『R-1』決勝に進出した(左から)ハリウッドザコシショウ、おいでやす小田 (C)ORICON NewS inc.
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 “ひとり芸日本一”を決める『R-1ぐらんぷり2016』。とにかく明るい安村(33)、厚切りジェイソン(29)、小島よしお(35)ら人気ピン芸人がファイナリストとして名を連ねるなか、ひと際異彩を放った今年の“ダークホース”枠を紹介したい。

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 昨年大会を振り返ると、優勝したじゅんいちダビッドソン(41)はもちろんのこと、安村、ジェイソンらのように爪痕を残して、その後のブレイクにつなげた芸人は数多い。知名度“ゼロ”からスターダムへ駆け上がるのが、賞レースの一つの醍醐味でもある。

 そんな流れがあるなか、MCの雨上がり決死隊が29日のファイナリスト発表会見で「誰? きょう初めて知った」と特に注目したのが、関西を主戦場としているピン芸人・おいでやす小田(37)だ。居酒屋、コンビニ面接という身近な題材をベースに、現実離れした展開を広げていく一人コントを得意とし、芸歴14年目と“中堅”の域に差し掛かり、ようやく掴んだ夢舞台への切符。会見直後のインタビューでは「ホンマに長かった…」と感無量の様子で、決勝進出を喜んだ。

 「ラッキーですよね。僕より無名な人がいないから、一番得するのは僕。大舞台に慣れてない弱点はあるけど、そこさえ乗り切れば勝機はある」と“一発”当てる自信は十分。これまでは本業とバイトの掛け持ちで何とか生計を立ててきたが「バイトをしてたらネタが間に合わないと焦ったので、今年からバイトはほぼ辞めて、ネタに集中しています」と、今年に賭ける思いは強い。

 現在も「給料は平均7万円」と芸人としての“成功”を味わっていない。結婚生活も3年目を迎え、下積み時代を支えてくれている妻のためにも“R-1チャンピオン”になって、故郷・京都に錦を飾ると誓った。

 もう一人注目したいのは、芸歴24年で今回の最年長ファイナリストとなったハリウッドザコシショウ(42)。陣内智則、中川家、ケンドーコバヤシなど、人気芸人たちを同期に持ち、準決勝で披露した「誇張しすぎた物まねシリーズ」など、ハイテンションにやり切る芸風で、芸人仲間や、コアなお笑いファンからは評価は高い。

 しかし、万人には受け入れられ難い芸風で、MCの雨上がりも「表に出てくるな!」とツッコむほど。本人も「こんな立派な大会に僕みたいなものが出るなんて、誰もが思っていなかったと思う。事件ですよ」と笑っていた。

 一方で「大会をかき回す自信はある。そういうネタですし、テレビだからといって気持ちが小さくなることはない。(勝率は)70%」とニヤリ。「売れたいと強く思ってますよ」と切実に語り「芸歴を重ねてくると、後輩もできてくる。後輩たちに気を引き締めてもらうためにも、いい成績を残したい。今年にガッといかないと、次はない」と背水の陣で大一番に挑む。

 決勝は、Aブロックのトップバッターにエハラマサヒロ(33)、小島、シャンプーハットこいで(40)、Bブロックにザコシショウ、小田、横澤夏子(25)、Cブロックにジェイソン、ゆりやんレトリィバァ(25)、安村に決定。そのほか当日生放送で発表される「復活ステージ」通過者3名が加わった12名による変則トーナメント方式。持ち時間3分で行われ、4人ずつが3ブロックに分かれて各ブロックの勝者を選出。勝ち上がった3人で賞金500万円を賭けた最終決戦を行う。

 司会は13年連続で雨上がり決死隊と加藤綾子アナウンサー。審査員は関根勤、間寛平、清水ミチコらが務める。決勝は3月6日、関西テレビ・フジテレビ系列で午後7時より生放送され、優勝者は副賞として全国ネットで冠番組を後日放送する。