北朝鮮制裁強化で決議採択=天然資源、航空燃料の輸出入禁止―国連安保理 | ニコニコニュース

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は2日午前(日本時間3日未明)、4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮に対し、制裁を大幅に強化する決議を全会一致で採択した。

 決議は日本を含む約50カ国が共同提案。国連加盟国に対し、制裁違反に関与した外交官の追放や、北朝鮮に出入りする全ての貨物の検査、ロケット用を含む航空燃料の北朝鮮への輸出禁止を義務付けた。また、北朝鮮から石炭や金といった天然資源を輸入するのを禁じるなど、ヒト、モノ、カネで北朝鮮指導部を締め上げるための「かつてない強力な制裁措置」(安保理外交筋)が発動される。

 吉川元偉国連大使は採択後、北朝鮮問題の包括的解決には対話が必要だと指摘。「対話を効果的なものにするには、圧力がなければならない」と述べ、強力な制裁措置の必要性を強調した。一方、ロシアのチュルキン大使は「北朝鮮経済を窒息させるために決議が使われるべきではない」と語り、北朝鮮国民に制裁の影響が及ばないようくぎを刺した。

 オバマ米大統領は2日、声明を出し、安保理決議採択を「国際社会が団結した確固たる対応だ」と歓迎した。その上で「北朝鮮は核開発を放棄し、国民のために望ましい道を選択しなければならない」と改めて要求した。