“町”を「ちょう」か「まち」と読むのかは方言の違いだった | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

3日の「ビーバップ!ハイヒール」(朝日放送)では、「日本人も知らない漢字の世界」を放送。
普段何気なく使っている漢字ついて、早稲田大学の笹原宏之教授が解説し、漢字にまつわる話が明かされた。

日本の漢字は、世界の中でも特殊。
普通は音読みしかないが、日本は音読みと訓読みがあり、さらに同じ音読みでもいくつも読み方がある。

最近では、「首領」を「ドン」と読んだり、「伝染る」を「うつる」と読んだり、「本気」を「マジ」と読むようになり、携帯でも変換されて、当て字もどんどん増えている。

そして、地域によって違うものもある。
「中島」は、日本の西は「なかしま」で東は「なかじま」と読む。
「山崎」も同じで、関西出身の「山崎邦正」は「やまさきほうせい」だが、埼玉出身のアンタッチャブルの山崎弘也は「やまざきひろなり」だ。
関西では、昔から濁る発音は汚いとされていたために、あまり使われなかったのが原因と言われている。

そして、読み方にも方言があるそうだ。
「谷」を「や」と読むのは関東から東北の古い方言で、奈良時代から「低い土地のこと=や」と言っており、「谷」の漢字をあてた。
一方、西日本ではそのまま「たに」と読んだ。

住所にある「町」も「ちょう」と読むのか「まち」と読むのか迷ってしまうが、これも方言だった。
笹原教授は、「自治体の名前によくあらわれる。西に来ると"○○ちょう"が多くて、東に来ると"○○まち"が多い。西の方が直接中国の文化を受け入れてきました。音読みに対する馴染みがある」とコメントした。

苗字にしても、住所にしても、どう読むのかが分かれば、東か西出身か当てることができそうだ。