父との不和を叔父に打ち明けた、未投函の書簡
共同通信社

 日本近代文学館は4日、作家志賀直哉(1883~1971年)の遺族から原稿や草稿、書簡や写真など1万1886点の寄贈を受けたと発表、その一部を報道陣に公開した。父との不和を叔父に打ち明けた書簡や、細かな書き込み跡がある代表作「暗夜行路」の原稿、日付と署名の入った遺言など、初めて確認された資料も含まれている。

 叔父宛ての手紙は1914年12月の日付で未投函。志賀は父に結婚を反対され、翌年には自ら進んで家を除籍されていた。「私のする事で若し父上の御気にさわったらもう仕方なき事」などと書かれており、小説「和解」執筆の背景となった父との確執を率直につづっている。

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