【検証】おっちゃんは53発、園子は12発! コナンが時計型麻酔銃を発射した回数をまとめてみた | ニコニコニュース

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人気漫画『名探偵コナン』の主人公・江戸川コナン君は帝丹小学校に通う小学1年生ですが、中身は高校生名探偵・工藤新一。体が小さくなったのを阿笠博士が発明した便利な道具でカバーしています。道具の中でも活躍するのが「時計型麻酔銃」。今回は、この麻酔銃が原作漫画内で何回使われたかを調べてみました。

■「時計型麻酔銃」の初登場は「3巻」!

小学1年生のコナン君が見事な推理を披露するわけにはいきませんので、時計型麻酔銃で毛利小五郎に麻酔針を撃ち込んで眠らせ、蝶ネクタイ型変声機を使って小五郎の声で推理を披露する。これが名探偵コナンの謎解きパートのパターンの一つです。

時計型麻酔銃が初めて登場したのは、コミック単行本(少年サンデーコミックス:以下同)の3巻「FILE.5 暗闇の仕掛人」からです。ですから、麻酔針で眠らされた「眠りの小五郎」が名推理を披露するのはこれ以降のことです(例外あり:後述)。

ちなみに「腕時計型麻酔銃」とされることが多いですが、初出の3巻「FILE.5 暗闇の仕掛人」では(コナン君の回想の中で)阿笠博士は「時計型麻酔銃」と言っており、「腕」の文字は付いていません。また、13巻「FILE.7 花と蝶」では、コナン君自身が「やっぱこの時計型麻酔銃で眠らせるっきゃねーか…」と発言しています。

原作漫画内では「時計型麻酔銃」が正式なアイテム名なのかもしれません。この記事内ではこの初期の表記に従い「時計型麻酔銃」と記載します。

■「時計型麻酔銃」の使用回数は「88回」!

2016年2月12日の時点で、『名探偵コナン』のコミック単行本は88巻まで刊行されています。88巻までで時計型麻酔銃が使用(麻酔針が発射)された回数を筆者が数えたところ「88回」でした。

また、時計型麻酔銃は推理を披露するために用いられるだけでなく、犯人を取り押さえるためなどにも使用されています。その用途別に使用回数を比べてみると以下のようになります。

●推理を披露するために使用……71回(80.7%)
●犯人を取り押さえるために使用……13回(14.8%)
●それ以外の目的で使用……4回(4.5%)

便利な時計型麻酔銃は、約8割コナン君が謎解きを披露するために使用されています。この用途をさらに細かく見ると、コナン君はいつも毛利小五郎に麻酔針を撃ち込んでいるわけではありません。小五郎がいないときには、蘭ちゃんの親友である「鈴木園子」、群馬県警 捜査一課の山村刑事、また、西の高校生名探偵・服部平次に麻酔針を撃ち込んでいます。その回数は下のようになります。

■推理を披露するために使用(発射)した71回の内訳

●毛利小五郎に麻酔針を撃ち込んだ……53回(74.6%)
●鈴木園子に麻酔針を撃ち込んだ……12回(16.9%)
●山村刑事に麻酔針を撃ち込んだ……3回(4.2%)
●服部平次に麻酔針を撃ち込んだ……1回(1.4%)
●誤射:毛利小五郎を狙って毛利蘭に命中……1回(1.4%)
●誤射:毛利小五郎を狙って編集長に命中……1回(1.4%)

それぞれがコミック単行本のどの巻で見られるかといいますと……。

●毛利小五郎に麻酔針を撃ち込んだエピソード

・3巻「FILE.5 暗闇の仕掛人」
・6巻「FILE.4 留守番電話の謎」
・7巻「FILE.1 写真のワナ」
・7巻「FILE.7 名前の秘密!!」
・8巻「FILE.7 落下地点の秘密」
・9巻「FILE.10 無差別殺人!?」
・11巻「FILE.1 話すテーブルクロス」
・11巻「FILE.4 緊急推理ショー」
・13巻「FILE.7 花と蝶」
・15巻「FILE.9 悪魔の呼び声」
・16巻「FILE.2 真実の電話」
・17巻「FILE.2 音で殺す!?」
・17巻「FILE.5 忘れちゃいない」
・18巻「FILE.2 二つの部屋」
・18巻「FILE.5 心は開く!?」
・20巻「FILE.9 姉想い…」
・23巻「FILE.8 これが真実」
・24巻「FILE.5 信じられぬ接点」
・25巻「FILE.3 手探りの言葉」
・25巻「FILE.8 言葉にできない」
・26巻「FILE.10 春よ来い?」
・28巻「FILE.5 恐怖の女」
・28巻「FILE.9 最後の一矢」
・30巻「FILE.3 時間差の罠」
・31巻「FILE.4 偽りの時」
・33巻「FILE.5 血のバレンタイン(3)」
・34巻「FILE.10 晴れた記憶」
・35巻「FILE.7 幽霊屋敷の謎(3)」
・37巻「FILE.2 小五郎の選択(1)」
・37巻「FILE.7 暗黒の足跡(3)」
・38巻「FILE.7 狼になれなかった男」
・39巻「FILE.11 赤いホクロ…!?」
・43巻「FILE.5 もうひとつの名探偵」
・46巻「FILE.6 幻想曲(ファンタジア)」
・48巻「FILE.8 13年目の衝撃」
・49巻「FILE.10 偽りの愛情」
・52巻「FILE.5 ウエディング・バトル」
・53巻「FILE.4 純白」
・54巻「FILE.2 夢見るスター」
・57巻「FILE.4 哀しみの手袋」
・59巻「FILE.4 力学とアリバイ」
・60巻「FILE.11 苦い真実」
・64巻「FILE.6 ガリ君」
・67巻「FILE.2 不確かでもろい物」
・67巻「FILE.7 吹雪の中の真実」
・69巻「FILE.9 ハッピー・ホワイトデー」
・73巻「FILE.2 時の支配者」
・73巻「FILE.5 眼鏡越しの真実」
・75巻「FILE.11 炎へと回帰する運命」
・78巻「FILE.5 ミステリートレイン【遮断】」
・81巻「FILE.5 探偵はBARで事件を解決する」
・81巻「FILE.11 まるで魔法のように」
・88巻「FILE.1 バックヤードの虚像」

●鈴木園子に麻酔針を撃ち込んだエピソード

・5巻「FILE.4 暗闇の襲撃!」
・8巻「FILE.10 殺しの理由」
・13巻「FILE.4 哀しき兄弟の絆」
・20巻「FILE.5 探索」
・27巻「FILE.9 試合終了(ゲームオーバー)」
・31巻「FILE.1 隠れた言葉」
・41巻「FILE.9 逃れられないターゲット」
・45巻「FILE.2 残された机の真実」
・60巻「FILE.2 瑛祐の告白」
・60巻「FILE.8 ハンマー男の正体」
・72巻「FILE.7 偽りの足」
・79巻「FILE.2 脱皮」

●山村刑事に麻酔針を撃ち込んだエピソード

・14巻「FILE.7 有希子の笑み…」
・54巻「FILE.5 破局の雪山」
・69巻「FILE.3 河童の正体」

●服部平次に麻酔針を撃ち込んだエピソード

・12巻「FILE.10 見破られたウソ」

小五郎のおっちゃんはともかく、園子ちゃんが謎解き要員に使われていることがけっこう多いことに驚きますね。ちなみに、麻酔針に当たらずに「眠りの小五郎」が名推理を披露したことが3回だけあります。

1巻「FILE.9 不幸な誤解」がそのうちの一つ。この回では、コナン君は灰皿を蹴って小五郎を気絶させ(灰皿は額にヒット!)、その後謎解きを行いました。

11巻「FILE.10 宙に浮く力」では、小五郎が自分で足を滑らせ、手すりで頭を打って気絶。コナン君は小五郎の額にボタン型スピーカーを貼り付け、そこから声を出して推理を披露しました。

12巻「FILE.6 コナンの誤算」

この回ではおっちゃんに発射した麻酔針が蘭ちゃんのおしりのポケットを直撃。幸いクロークで渡される番号札が楯となっておしりには刺さりませんでした。しかし、針を回収しようとしたコナン君が蘭のおしりに触ったところ、チカンと間違われて蘭の後ろ回し蹴りが! これが小五郎の顔面を直撃。小五郎が気絶したのでこれ幸いとコナン君は謎解きを始めました。

この三つのエピソードでは、眠りの小五郎ならぬ「気絶の小五郎」だったわけです。

時計型麻酔銃が発射された回数を数えてみましたがいかがだったでしょうか。群馬県警の山村刑事に3回も使っているのに驚いた人がいらっしゃるかもしれませんね。筆者(バカ)のカウントが間違っていなければ、原作漫画では全発射数のうち「60.2%」が小五郎のおっちゃんに撃ち込まれています。

ただ、この時計型麻酔銃は麻酔針が1本しかないようで、上記のとおりコナン君は、蘭ちゃんに当たった針を回収しようとして蘭に蹴られそうになったりしています(笑)。阿笠博士はこの点を改良した方が良いのではないでしょうか!?

(高橋モータース@dcp)