警察庁は7日、全国最大の指定暴力団山口組(神戸市)が分裂し、離脱派新組織「神戸山口組」(兵庫県淡路市)との間で発砲事件などが各地で続発、凶悪化している事態を受け、両団体が「対立抗争」状態にあると認定し、同庁に組織犯罪対策部長をトップとする集中取締本部を設置した。

 同庁は全国の警察に対し、部門横断の取締本部を設置するよう通達を出し、取り締まりや警戒、情報収集の強化を指示。8日には全国の暴力団担当課長らを緊急招集し対策会議を開く。

 警察庁によると、昨年8月27日の山口組分裂以降、両団体の傘下組織組員が絡むなどした事件が20都道府県で49件発生。このうち、事務所などへの発砲事件は4件、火炎瓶投げ込みが3件、トラックなどの車両突入が9件あり、特に今年2月末ごろから頻発していた。