PyPy 5.0登場 - 起動処理が30%高速化 | ニコニコニュース

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PyPyチームは3月10日(米国時間)、「PyPy Status Blog: PyPy 5.0 released」において、PyPyの最新版となる「PyPy 5.0」の公開を伝えた。PyPyはCPython 2.7互換の実行環境。トレースJIT技術などを活用して参照実装よりも高速に動作するという特徴があり、より高速なPython実行環境を求めるユーザーや開発者に活用されている。PyPyチームはすべてのユーザーに最新版へのアップグレードを推奨している。

「PyPy 5.0」における主な特徴は次のとおり。

・JITに関連したウォームアップタイムを最大で30%高速化
・JITに関連したメモリの使用量を最大で30%削減
・C-APIレイヤ(cpyext)の大幅なアップグレード
・プロファイラ「vmprof」のサポートプラットフォームをLinux以外(Windows、Mac OS X)にも適用。PyPyおよびCPythonの双方をサポート
・CプログラムにおけるPyPyの組み込み化をサポート
・デフォルトのファイルシステムエンコーディングをCPythonと同様にASCIIへ変更
・各種パフォーマンスの向上とリファクタリングの実施

「PyPy 5.0」はx86およびARMプロセッサに対応。オペレーティングシステムとしてはLinux 32ビット版、Linux 64ビット版、Mac OS X、Windows 32ビット版、OpenBSD、FreeBSDなどに対応。今回のバージョンではCプログラムへの組み込みが簡単になった点も注目される。Pythonは長期にわたってシェアを増やしており、さまざまなシーンで活用されるスクリプト言語として人気がある。

(後藤大地)