「狂っているのは、私か、あなたか。」アングラ系エログロ漫画『少女椿』の実写化決定にファンは? | ニコニコニュース

『少女椿』(丸尾末広/青林工芸舎)
ダ・ヴィンチニュース

 日本のみならず世界中から高い支持を受けるアングラ系漫画『少女椿』が、モデル・タレントの中村里砂主演で映画化されることがわかった。公開は2016年5月下旬で、キャストは主演の中村の他、風間俊介、ヴィジュアル系ロックバンド「SuG」のボーカル武瑠、森野美咲、佐伯大地、深水元基、中谷彰宏らが発表されている。監督には、2004年に自らが主演・脚本も務めた短編映画「ミガカガミ」で国内外で高い注目を集めたTORICO。独自の世界観を持つ中村と、エログロ要素のある傑作漫画『少女椿』の化学反応を期待する声が早くも出始めている。
 1984年に刊行されたコミック『少女椿』は、丸尾末広の代表作の一つ。貧しい家で母親と2人で暮らしていた主人公の少女みどりは、ある日親切そうな謎のおじさんに出会う。その後、母親の死により孤児となったみどりはそのおじさんの元を訪ねると、見世物小屋に連れていかれる。みどりは見世物小屋の芸人とともにそこで働くことになるのだった…。

【詳しくはこちら】ダ・ヴィンチニュースへ

 人気作品でありながらエログロ、残酷描写、見世物小屋など、過激な表現から実写化は困難とされてきた同作。しかし今回ついに実写化されることとなり「ドキドキが止まらないヨ…」「怖いものみたさ」「心配あるけど見る!!」「気になって眠れない」「丸尾末広の世界が実写映画化…すごい楽しみだ!」「何が何でも見るぞ…」と、ファンをざわめかせている。

 主演の中村は、中村雅俊と五十嵐淳子の間に生まれた三女。女性向けファッション雑誌『LARME』のレギュラーモデルを務め、特にお人形のような顔立ちを作るメイク術、個性的なファッションは若い女性を中心に熱狂的な支持をされている。さらに映画の共演者であり、『少女椿』の熱烈なファンである「SuG」のボーカル武瑠も、「million $ orchestra」というファッションブランドのプロデュースも手がけるほか、バンドのアートワークやPVの監督、小説『Lolipop Kingdom』の執筆など、数多くのクリエイティブな分野で才能を発揮している。

 そして、そんな個性派集団の出演者をまとめる監督がTORICOだ。彼女自身も監督業だけでなくファッションデザイナーとしても活躍するなど、ビジュアルに対しては相当なこだわりがあるため、「『イケルシニバナ』(2006年監督作品)の美術がとても好きだったから期待しちゃう」といった声が上がるように、『少女椿』の持つ独自の世界観を高い映像美で表現してくれるだろうと期待の声が上がっている。

 原作発表から30年以上が経過した2016年、遂に実写化されることになった『少女椿』。キャッチコピー「狂っているのは、私か、あなたか。」から漂う異端性を、映画館でじっくりと体験したい。

■映画「少女椿」


公開日:2016年5月下旬
原作:丸尾末広
監督・脚本:TORICO
音楽:黒石ひとみ
美術:佐々木健一
美術デザイン:宮下忠也
衣装デザイン:武田久美子
出演:中村里砂、風間俊介、武瑠(SuG)、森野美咲、佐伯大地、深水元基、中谷彰宏 ほか
主題歌:「あの子のジンタ」チャラン・ポ・ランタン
製作:「少女椿」フィルム・パートナーズ
配給:リンクライツ
(C)2016『少女椿』フィルム・パートナーズ
⇒映画「少女椿」ティザーサイト
http://www.vap.co.jp/s_tsubaki/

■改訂版『少女椿』


著:丸尾末広
発売日:2003年10月
出版社:青林工芸舎