【レポート】松田食堂よいとこ一度はおいで? まさかの新喜劇に挑戦!? 『アイドルマスター ミリオンライブ!』3rdライブツアー大阪公演2日目 | ニコニコニュース

『アイドルマスター ミリオンライブ!』初のライブツアー「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」大阪公演二日目が、2016年3月13日にオリックスホールにて開催された。

大阪公演二日目には春日未来役の山崎はるか、最上静香役の田所あずさ、伊吹翼役のMachico、ジュリア役の愛美、箱崎星梨花役の麻倉もも、佐竹美奈子役の大関英里、望月杏奈役の夏川椎菜、所恵美役の藤井ゆきよ、百瀬莉緒役の山口立花子、横山奈緒役の渡部優衣、野々原茜役の小笠原早紀、豊川風花役の末柄里恵、舞浜歩役の戸田めぐみ、松田亜利沙役の村川梨衣が出演した。二日目は14人中10人が初日から継続して参加。ツアーは大阪二日目のみ参加の小笠原、戸田、末柄、そして仙台公演から参加の村川が初日にはいなかったメンバーだ。

トークコーナーでびっくりしたのは「765プロライブシアター新喜劇」の企画コーナー。初日はチームに分かれて漫才やコントを披露していたが、2日目は全員で喜劇を披露。モチーフはもちろん吉本新喜劇だ。説明が難しいので雰囲気だけ伝えると、こんな感じだ。

【765プロライブシアター新喜劇・あらすじ】
ここは大阪のとある大衆食堂"松田食堂"。味と人情で愛されたこの店も、女将の亜利沙が美少女の撮影にうつつを抜かすようになってからは閑古鳥が鳴くばかり。食堂の一人娘の風花は、東京から来た腕利きの食堂のプロ・美奈子や、お店のマスコット・星梨花と一緒に、細腕でなんとか店を切り盛りしていました。ですがそんな折、松田食堂の土地に目をつけた地上げ興行のワル三人組、奈緒、ジュリア、恵美の魔の手が再びお店に迫ります。松田食堂の運命はいかに……? 「風花ちゃん。食堂はいつ、どんな人が来ても暖かい食事ができる人生の港なの。だから食堂で働いている人は、いつも笑顔で、暖かい気持ちでいるのが大事なんだよ……!」(茜)

新喜劇の定番テーマである「食堂と地上げ屋」をモチーフに、最後は人情話で落とす構成は関西出身の筆者から見てもきっちり新喜劇のそれ。脚本は伊福部崇氏だと思われるが、セットなしであの空気感を出す脚本は見事! 大阪公演リーダーの渡部優衣と藤井は、愛美とトリオで池乃めだかや島木譲二が演じそうなコッテコテのチンピラを楽しそうに演じていた。普段なかなかアイマスのステージで見ることがない舞台劇を演じると、山口のように明らかに舞台慣れした上手さが垣間見えるメンバーもいて興味深かった。

さて、ライブの話をしよう。二日目のみ参加のメンバーを見ていくと、小笠原はソロ曲「プリティ~~~ッ→ニャンニャンッ!」を初披露。茜Pにとっては待望の楽曲だ。キュートな振付の小笠原の歌声に、会場も「うーにゃんにゃん!」と初披露とは思えないほど乱れのないコールで応えていく。デュオ曲やユニット曲に小笠原が入ると、ユニット全体の空気までかわいく元気に変えるパワーがあった。

戸田はソロの「Get My Shinin'」のソウルフルな歌唱が非常に印象的。戸田の力強いボーカルはどの曲に入っても効果的だったが、出色だったのが765プロカバーコーナーの「自転車」。前日歌った田所、愛美、角元の組み合わせもそれぞれのかっこよさを見せて非常に良かったのだが、戸田は王子様的な意味での(765プロでオリジナル歌唱の)菊地真感が非常に濃厚。田所と愛美というボーカルスペシャリストたち以上の存在感を出していたのは素晴らしかった。

末柄は、なんといっても765プロ・四条貴音のソロ曲をカバーした「風花」だろう。末柄が演じるのは豊川"風花"であり、それ故に先日のLTD05イベントで原との共演を喜びあったばかりだ。末柄と原はかなり声質が似ているタイプ。おっとりしていてセクシーだが品がある風花を演じる末柄にとって、原と歌声を調和させてのデュエットや、彼女の歌唱を研究した上での楽曲のカバーはプラスになったはずだ。LTD05、そして今回の末柄のパフォーマンスにははっきりと進化のあとが見られた。

そして2日目から参加組で、仙台公演から唯一の参戦となったのが村川だ。大阪公演には「個性のはっきり際立ったメンバーを2日目に投入することで、セットリストの変化以上に大きな印象の違いを与える」狙いがあったように思う。その意味では初日で上田麗奈が担った立ち位置に個性の爆弾・村川梨衣が入るのは、とてつもなく変化の振り幅が大きいカードだ。普段の村川のイメージに一番近い楽曲は「チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!」だったと思うが、「夜に輝く星座のように」の挑発的な微笑みや、またねのスッとして歌ってればどこから見ても美少女感を見ていると、どれが本当の姿か、あるいはどれもが本当なのか、全くわからない。村川梨衣、底知れない存在だ。

大阪公演のリーダーの一人・藤井は2日目は涙もろい一面を覗かせながらも、気丈にリーダーとしてメンバーを引っ張りきった。ソロの「フローズン・ワード」の披露は約一年前の2ndライブ以来だろうか。リーダー公演の千秋楽、昨年よりはるかにレベルアップした最高のライブの締めのソロの重圧の中、強い意志で歌い抜く姿は凄絶に美しかった。

もう一人のリーダー・渡部優衣は地元大阪への凱旋に気合が入りまくっていた様子。それもそのはず、今日の公演には彼女の家族が見に来ていたとのこと。トークのテンションは高かったが、大阪での渡部優衣は「またね」や「夜に輝く星座のように」、「ココロがかえる場所」といった楽曲で、妖艶だったり、優しく切なそうだったりとさまざまな一面を見せていた。

初日に素晴らしい完成度のにライブを行った上で、そこに色の違う強い個性たちを投入する化学変化で、別のライブに化けさせる。765プロも含めれば50人という膨大なキャラクターと膨大な楽曲、イベントを丁寧に積み重ねてきた『ミリオンライブ!』だからできる構成だ。ミリオン初のツアー・初の2DAYSで、セットリストと両日の空気を一変させる挑戦は、大成功に終わったと言っていいだろう。次回公演は4月3日福岡公演、雨宮天と麻倉ももがリーダーを務める予定だ。

○『アイドルマスター ミリオンライブ!』3rdライブツアー大阪公演2日目

(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

(中里キリ)