『ハースストーン』日本最強プレイヤーが決定!! アジア太平洋選手権への出場権も賭けた公式大会“ハースストーン日本選手権”リポート | ニコニコニュース

ファミ通.com

文・取材:ライター バーボン津川

●アジア太平洋選手権の出場権を賭けた日本選手権が開催

 2016年3月13日、東京・秋葉原のe-sports SQUAREにて、Blizzard Entertainmentのオンライン対戦カードゲーム『ハースストーン』の公式大会“ハースストーン日本選手権”が開催された。これは、日本に居住するプレイヤーの中で、ハースストーン世界選手権ツアーポイントの上位32名のみ参加できるというもの。3月12日に予選トーナメントが行われ、翌3月13日に決勝トーナメントへと勝ち進んだ8名の戦いがくり広げられた。

【画像12点】「『ハースストーン』日本最強プレイヤーが決定!! アジア太平洋選手権への出場権も賭けた公式大会“ハースストーン日本選手権”リポート」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)

 3月12日の予選トーナメントに来場できたのは参加選手と関係者のみだったが、13日は公式サイトで募集された一般参加者も会場で観戦可能。会場には立ち見が出るほど多くのファンが集まった。

 自分の分身としてどの“ヒーロー”を選ぶかによって戦略の傾向が決まるのが、本作の基本だ。試合では4人のヒーロー(決勝では5人)を選択後、お互いの使用ヒーローを確認し、そのうちのひとりを使用禁止にする。すべてのヒーローで1勝ずつした選手の勝利となる。

●約9時間に渡る長い戦いを制したのは……!?

 決勝トーナメントでは、いずれの組み合わせも接戦につぐ接戦。長時間の戦いを勝ち抜き、決勝戦の舞台に立ったのはtofoo選手とmattun選手だった。

【1試合目】


序盤から中盤にかけてtofoo選手が盤上におけるアドバンテージを獲得したが、mattun選手も粘りを見せる展開に。残りのライフ量はtofoo選手が優位な状態で戦闘が続いたが、キーカードが落ちてしまい、勝ち筋をなくしたtofoo選手は投了を選択。mattunn選手が1試合目を制す形となった。

【2試合目】


mattun選手が決勝の舞台でまさかのオリジナルデッキを披露。それが判明したマリガン(試合開始直後に行われる手札の引き直しのこと)時には、会場が大きな歓声に包み込まれた。試合展開としては、序中盤では互角の戦いであったが、後半に勢いを見せたmattun選手が制して2連勝!

【3試合目】


中盤に秘策カードが上手くハマり、tofoo選手が優位を手にする。2連勝して勢いに乗るmattun選手だったが、3試合目はtofoo選手がその流れを断ち切り、1本を取り返すことに成功した。

【4試合目】


tofoo選手は積極的に場にミニオンを出し、ヒーローに直接ダメージを与えていく戦法を選択。mattun選手は丁寧にミニオンを処理していったが手が追い付かず、tofoo選手の勢いに押し切られてしまった。ここで2勝対2勝の五分に。

【5試合目】


tofoo選手は序盤から相手のライフを削って優位を獲得。ライフこそ大きく削られたmattun選手だったが、驚異の粘りを見せ、最終的にはアドバンテージを取り返した。打つ手のなくなったtofoo選手から3勝目をもぎ取り、優勝に王手をかけた。

【6試合目】


終盤までどちらが勝つかわからない、緊張感あふれる戦いがくり広げられた。一方が神がかった引きを見せれば、もう一方も負けじと強力なカードをドロー。誰しもが「この局面でこれ引くか!」と興奮させられた。お互い一歩も譲らない展開だったが、有効な手札を使い切ってしまったtofoo選手が投了を選択し、mattun選手の優勝が決定した。

 優勝したmattunn選手には、アジア太平洋選手権の出場権が送られた。日本で見せたその強さを、ぜひとも世界のプレイヤーにぶつけてほしい。

 最後に、大会終了後のmattunn選手にインタビューする機会をいただいた。チャンピオンのコメントで本記事を締めくくらせていただく。

――今日の勝因を教えてください。

mattun選手 勝因は、準備してきたデッキと、練習の成果がそのまま出せたことだと思います。

――どれくらい練習されてきたんですか?

mattun選手 この日本選手権のためだけに、今月はみっちり練習してきました。

――決勝トーナメントは約9時間という長い戦いでしたが、いかがでしたか?

mattun選手 じつは、日本選手権のために(仕事は)夜のシフトに変えてもらっていましたが、木曜日から仕事が入っていて、そこからずっと寝てないんですよね……。だから体力的に限界でした……(笑)。

――そんな裏話があったとは! 最後に、アジア太平洋選手権に向けて、意気込みをお願いします!

mattun選手 絶対に勝ちます!

 アジア太平洋選手権は、日本時間の2016年3月25日~27日に開催される予定だ。日本代表の雄姿を、その目で見届けよう!

(C)2016 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.