【ソウル時事】韓国国防省関係者によると、北朝鮮軍は18日午前、平壌北方の平安南道・粛川一帯から日本海に向け、弾道ミサイル2発を発射した。1発は午前5時55分ごろで、飛距離が約800キロと推定され、関係者は「落下地点は日本の防空識別圏内」と述べた。もう1発は同6時17分ごろで、発射直後に失敗。17キロ上空でレーダーから消えた。韓国軍関係者は「2発とも中距離弾道ミサイル『ノドン』とみている」と述べた。

 日本政府は情報収集を急ぐとともに、国家安全保障会議を開き、対応を協議した。現時点で航空機や船舶への被害は確認されていないという。米国防当局者も発射を確認し、北朝鮮による弾道ミサイル技術の開発・利用を禁じた国連安保理決議に違反すると批判した。

 北朝鮮の中距離ミサイル発射は、2014年3月のノドン以来。北朝鮮は今月3日、新型多連装ロケット砲6発を発射し、10日には短距離弾道ミサイル「スカッド」2発を撃っている。

 ノドンは最大射程1300キロで、日本が射程圏内に含まれる。韓国軍関係者は「移動式発射台から撃ったとみられる」と述べた。