ドラキュラ伝説発祥の地、トランシルヴァニアでリアル悪魔城に潜入! | ニコニコニュース

ドラキュラ ブラン城 ルーマニア ヴラド・ツェペシュ
コタク・ジャパン

ファミコン用ゲーム『悪魔城ドラキュラ』シリーズ、映画『ドラキュラ』、ドラマ『バフィー・ザ・ヴァンパイア・スレイヤー』などなど、ゴシック・ホラー作品の代表格であり、なじみ深いモンスターといえば「吸血鬼ドラキュラ」ですが、伝説のもととなったヴラド・ツェペシュ公と彼のブラン城について、興味を持った事はありますか?

今回はリアル悪魔城へ潜入したお話を、現地で買ったお土産からご紹介します。
 


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ギャラリーの写真は、ブラン城の写真が印刷された絵葉書x3、入城チケット、マグネット、銅版画、コイン(表/裏)でした。

時はさかのぼること1986年、ファミリーコンピュータ ディスクシステムに『悪魔城ドラキュラ』が登場してから今日に至るまで、私たちは日々、ベルモンド一族となって恐ろしい城内をムチ一本で渡り歩いてきました。

あのゲームをプレイした少年時代より、ずっと本物のドラキュラ城を自分の足で歩いてみたいと思っていた私は、首都のブカレストに住むルーマニア人の友人を尋ねるかたわら、やっとそのを叶えられました。


ドラキュラのモデルとなったワラキア公ヴラド3世は、ルーマニア人にとっては国を守ったヒーローであり、オスマン帝国軍にとっては、脅しのために串刺しにした大量の兵士を並べた残忍な悪魔

国によって真逆の見方をされている人物ですが、彼が吸血鬼のモデルになったのは、他にも存在する数多の残忍なエピソードに由来するそうです。

病人や貧しい者、それにジプシーなどを一カ所に集めてを放ったり、貴族を呼んで宴を開いては皆殺しにしたりと、とにかく血生臭い君主であり、ドラクル=「竜公」だったのが、聖書で書かれている「竜」=「悪魔」というイメージと重なり、「悪魔公」と呼ばれるようになったのも、大きなインスピレーションのもとだったと考えられます。

しかし、それは1400年代という、はるか遠い昔の話。かつてヴラド3世が(実は短期間だけ)住んでいた、そして彼の祖父のものだったというブラン城は、今や世界中の観光客が押し寄せる、古くとも小さく小綺麗で、意外にも血生臭さとは無縁のチャーミングな場所となっています。

今回は、城内の様子がわかる動画を3本ご紹介。1本目のWorld Fairyによる写真のスライドショーでは、部屋や廊下などの雰囲気を味わえます。


本物のドラキュラ城がどんな所なのかザックリ把握できたのではないでしょうか? イメージの悪魔城ドラキュラとは、似ても似つかないステキなお城です。

続いて2本目、AnitaMichalさんが早回しで城内ツアーをしている模様をどうぞ。

再生速度を落として、全画面再生すればちょっとしたバーチャル・ツアーになるかと思います。


最上階のテラスと中庭を見下ろせられるオープンな廊下が印象的です。

ブラン城への行き方はけっこうややこしく、まずルーマニアの首都ブカレストから長距離列車に揺られて3時間、旧市街がかわいい街ブラショフで降ります。

市内でブラン城行きのバスに1度乗り換え、約30キロの道のりでさらに1時間弱かかります。時間節約のためには、タクシーと交渉して、往復チャーターすると良いです。私の時は旧市街を一周と、要塞跡地ラズノフへの寄り道オプションを付けて3000円ほどでした。

これがブラン城


近くまで来ると、小高い丘の上に目的のお城が見えてきます。屋外でお土産屋が連なるエリアを抜け、入城料25レイ(約700円)を支払い、いざ門をくぐります。

やや急な坂道を登り、城に入ると白く塗られた壁とギシギシ鳴る床板に囲まれた小部屋に到着。歴史が書かれた案内板や、一族の写真、調度品や衣装、甲冑や武具が飾られた部屋など、とにかく小部屋に継ぐ小部屋の連続です。

当時は最上級に豪華であっただろう寝室や卓上ゲーム専用娯楽室などがあり、ほぼ各部屋には薪で炊いて陶器の箱を温める暖房が備え付けられています。ちなみに、今でもこのタイプは東欧各地で現役だというから驚きです。

立ち入り禁止の扉も多数有りますが、忍者屋敷のような部屋をいくつか抜けると、小さな中庭を見下ろすオープンな雰囲気の廊下に出ます。

中庭の真ん中には、何やら井戸が......。

『月下の夜想曲』よろしく、逆さ城への入り口かもしれませんが、装備とレベルが足らないので、アルカードソードを手に入れてから突入したいと思います。

観光客が小銭や紙幣を投げ入れる


という事で、最後は城内のお土産屋をチラ見して終了。お城というよりは大きなお屋敷程度の建物なので、一般に公開されている部屋を探検するには、1時間もかかりません。

私個人としては、憧れを胸に秘めて以来ドラキュラ城に来るまで30年近くかかりましたが、ドキドキの城歩きは1時間以上の価値があると思います。

最後に、世界中を旅しては動画でリポートしている黒髪のオージー美女Brooke Sawardさんが城内をちょっとだけガイドしてくれる動画を目の保養としてお楽しみください。


トランシルヴァニアは、日本からとても遠いですが、チャンスがあれば是非とも訪れてほしいスポットです。夏場は激混み、真冬は最低でマイナス37度まで気温が下がるらしいので、良さそうなタイミングでどうぞ。

公式サイトでは、ドローンによる美麗な空撮動画も公開されているので、そちらもぜひご覧ください。


source: YouTube1, 2, 3, BRAN CASTLE - The Official Website

岡本玄介