松田龍平「今もやり方は定まってない」演じることへの思いを告白 | ニコニコニュース

俳優の松田龍平が19日放送の「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」(Eテレ)に出演。プライベートでも10年来の友人という人気ヒップホップグループ・RIP SLYMEのPESを相手に、俳優業への思いを語った。

クールな役柄が多かった松田が一躍お茶の間に注目されたのは、連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK総合)。ヒロイン・天野アキ(能年玲奈)を支えるとぼけた味の芸能マネージャー・水口琢磨を演じ、好きなキャラクターランキングでもヒロインに次ぐ2位に選ばれるなど“ミズタク”旋風を巻き起こした。放送当時は「小さい子に『キャーキャー、ミズタクだー』って言われてうれしかったですね。それまであまり小さい子が見に行く作品をやってなかったなと思って」と、反響の大きさに驚いたという。

15歳で俳優デビュー、キャリアは17年になるが「20代の頃は、せりふも覚えないで撮影現場に行ったりして。今も、やり方が定まっているわけじゃない。失敗して次はこうやってみようという感じ。いろいろ考えて現場に行って、監督に『こういうことですよね?』って話したら、『いや・・・全然。そんな風に思いました?』って言われたりとか(笑)。人間の感動とか感情を誇張して演じてしまう」と、現在も試行錯誤中であることを告白。

最新映画「モヒカン故郷に帰る」(4月9日公開)では、現場での化学反応の楽しさを再確認する出来事も。売れないバンドマンを演じる松田の撮影初日はバンドのライブのシーンで、数日前に剃ったばかりのモヒカンヘアで臨んだ。「現場に行ったら(エキストラで)自前でモヒカンしてる人とか頭に入れ墨が入っている人とかがたくさんいて、ちょっと焦って。『この人たちを楽しませないとやべえな。この人たち帰っちゃうかもしれないな』と」とスイッチが入り、「芝居とか役作りとかではなくそのライブを成立させることに集中した」。その結果、コワモテのエキストラたちから「本当にこのバンドのファンになった」と声をかけられ、手応えを感じたという。

役づくりの方法論はあえて決めないという松田。「ただ役を演じることだけだから。撮影は楽しいし刺激的だけど、それは最後にお客さんに見てもらうため。見てもらえなかったら意味がない。それを考えながら芝居はできないし」と、演じることへの率直な思いを語った。