パンチ佐藤の月額10万円SNS 現在の会員数はゼロ | ニコニコニュース

パンチ佐藤の月額10万円SNSはどうなった?
NEWSポストセブン

 元プロ野球選手で、現在はユニークなキャラクターを活かしてタレント活動をしているパンチ佐藤(51才)。昨年、彼の活動がネットでちょっとした話題を集めた。アスリートとメールのやりとりなどができる有料会員制SNSサービス『athlete club(アスリートクラブ)』で、パンチが設定した価格はなんと月額10万円! パンチに直接、人生相談できるとはいえ、ダルビッシュ有の約10倍という強気の価格はネットではかなり拡散した。約1年経った現在の会員数は? どんな人生相談を受けたのか? パンチに直撃した。      

――10万円では会員がなかなか増えないんじゃないですか?

パンチ:来ないほうがいいんですよ。迷ったことがあったら、サウナに行って一汗かいて、生ビールを飲んで切り替えたり、仲間や恋人と話しながら解決すればいいことだから、ぼくに依頼しなくていいんです。切羽詰まった時に来ればいい。

 そうしたら、ダルビッシュくんがTwitterで「パンチ佐藤さんは10万円でした。入力ミスかもだけど」とつぶやいて、火がついたんですよね。彼のおかげで宣伝になった(笑い)。

――ダルビッシュさんのおかげで、認知度が高まったんですね。

パンチ:そうです。パンチ佐藤って誰だ?って。ぼくが出るのは40代以上のかたが見るような旅番組やグルメ番組が多いので、10代20代の人はぼくを知らないんです。野球を引退したのは22年前ですしね。

――で、現在、会員の数は?

パンチ:始めてすぐに6人くらい依頼が来て、今はピタッと来ていないので会員は0人です。でも。なければないでいいんです。

――そもそも始めたきっかけは?

パンチ:「SNSをやりませんか?」と、運営会社に声をかけられたんです。インターネットに詳しくないからと断ったんですけど、ぼくは高校、大学、会社員、プロ野球と進んで、国際結婚、芸能界といろんな経験があるから、「人生相談をテーマにどうですか」と誘われたので、受けることにしたんです。

 価格設定を尋ねられて、「10万円ですね」と言ったら、驚かれました。「みなさん1万円くらいの設定でやっています」と言うから、「安いんじゃないですか?」と。

 人生相談だから、1対100とか、1対1000はできない。1対1のやり取りをして、焼き鳥屋で一杯飲みながらとか、喫茶店でケーキ食べながら人生相談をしたいなと思ったんです。そのためには10万円の設定にしたいと。

――ダルビッシュさんは1万1000円ですが、パンチさんと内容の違いはありますか?

パンチ:読んだことがないんですけど、ダルビッシュくんのは野球ファンが見るんじゃないかな。ぼくは、人生経験は誰にも負けないと思うんですよ。たとえば、高校時代に4番でエース、18才でプロ球団に入って、20才そこそこで1億円もらってベンツ乗って、タレントやアナウンサーと結婚した人が引退したあとの講演会と、ぼくの講演会では内容が違うと思うんです。彼らはスーパースターだから、大学生活もサラリーマン生活も2軍生活も経験していない。だから、自慢話になっちゃうんですよ。

――現在のパンチさんの活動の軸は、講演会?

パンチ:そうです。講演会は、年に30回はやっています。中学生、高校生には、こうすると夢は叶う、というテーマ。大学生や新入社員の人たちには、社会人はこう動いたほうがいい、ということ。企業の上層部のかたには、監督によってチームが変わるのと同じで、上司のやりかた次第で部署は良くなっていく、という話をします。

――講演料は?

パンチ:1時間半で70万円+消費税です。安いと思いますよ。プロ野球選手の多くは100万円以上ですから。ぼくは10万円から始めた講演会を、22年の中で練りあげて、質と共に金額を上げていって、70万円になりました。

――さて、SNSでの会員は6人だったということですが、どんな相談が多かった?

パンチ:「パンチのSNSに一番乗りした!」と言いたかったお金持ちの人たちでした。だから「頑張ってください」とか、「テレビ出演する日を教えてください」というメッセージをもらうだけで、相談を受けたわけじゃないんです。だいたい40代の男性でしたね。

――野球のことや、イチローさんの秘話なども教えてくれる?

パンチ:もちろん、なんでも答えられることは答えますよ。野球でどうすれば打てるようになりますか?という相談でも、息子の高校選びはどうすればいいか?というものでも。

――相談場所が飲み屋の場合、支払いはパンチさん?

パンチ:そうです、ぼくが払いますよ。そのための会費ですから。よっぽどという人には、何度でも会うつもりです。24時間体制で、その人と1か月寄り添うつもりだから、安いくらいだと思います。

――こういう相談を受けてみたい、という人はいますか?

パンチ:本来は仲間うちで解決したほうがいいと思いますが、あえて言うなら、企業の社長さん。人に相談しにくいし、お金も持ってるでしょ? 今時の部下は、休むのも辞めるのもメールの時代だそうです。そういう若者の対処法とかね。部下や妻に相談できないような人が利用してくれたらいいなと思います。

――不倫などの、公にできない悩みとか。

パンチ:ああ、ベッキーさんとかもね。彼女は亜細亜大学の後輩なんですよ。ベッキーさんは記者会見のやり方を間違えました。素直な気持ちを言うべきでしたね。「川谷さんのファンで、お付き合いしました。こんなに好きになったのは初めてでした。

 でも奥さんがいることを知って、別れなきゃいけないと思いました。ところが逆に火がついてしまって、気持ちを抑えられませんでした。川谷さんの奥様、申し訳ございませんでした。もう二度と会いません」と謝罪をすれば、その日で終わっていました。

「それが恋だよ!」「私だってそうだったよ、ベッキー!」って、視聴者だってわかってくれたと思うんです。それが、スポンサー向けのああいう謝罪だったのは残念。ぼくに相談してくれたらよかったのに。SNS通さなくてもいつでも相談に乗りますよ。企業でも個人でも、失敗したことはごまかしてはだめなんですよね。

【パンチ佐藤(パンチ・さとう)】
1964年12月3日生まれ。神奈川県出身。亜細亜大学から熊谷組を経て、1989年、オリックスにドラフト1位で入団。プロ野球時代はトレードマークのパンチパーマと明るいキャラクターで人気に。1994年引退。現在、テレビ出演や講演活動などで活躍中。