中国車にとって「老師」だった韓国車、「生徒は老師を追い抜いた?」 | ニコニコニュース

中国車にとって「老師」だった韓国車、「生徒は老師を追い抜いた?」
サーチナ

 2015年の中国自動車市場において、韓国自動車メーカーの販売台数は大きく減少する一方、中国自主ブランドメーカーのSUV車は非常に良い売れ行きを記録した。これは中国自主ブランド車が韓国車を追い抜いたことを意味するのだろうか。

 中国メディアの寧夏在線によれば、中国自動車市場における15年1月から7月のSUV車の販売台数において、販売台数トップ8はすべて中国自主ブランド車がほぼ独占した。合併メーカーでベスト8にランクインしたのはフォルクスワーゲンのTiguanのみだった。

 また中国自主ブランドのSUV車の多くは8-10万元(約138-173万円)という価格帯で販売されているが、この価格帯は合併メーカーの多くのA級車(ホイールベースが2.5mから2.7mの車)の価格帯と重なっている。従って中国自主ブランドメーカーのSUV車の躍進は合併メーカーのA級車に大きな打撃を与えた。

 しかし記事は、この一面だけで中国自主ブランド車が韓国車を実力で追い越したと判断するのは乱暴だと論じている。その根拠として、現代自動車の合弁企業である北京現代の15年の販売台数112万台に対して、中国自主ブランドメーカーのトップである長安汽車の販売台数は71万台だったことを挙げ、メーカー全体の販売台数から見れば韓国メーカーとの開きはまだまだ大きいと説明した。

 また中国自主ブランド車が目を見張るような成績を収めたのはSUV車やA級車というごく限られた車種での話だったのに対し、韓国メーカーはバランスよく複数の車種において売れ行きの良い商品を有している。さらに記事は長安や吉利を除く中国自主ブランドメーカーは売れ行きの良いSUV車を積極的に販売している指摘。こうした傾向は消費者のSUV人気が冷めた時に間違いなく不利に働くだろう。

 これらの理由により記事は「生徒はまだ先生を追い越していない」、つまり中国自主ブランド車は技術、品質、ブランドの点で韓国車を追い越してはいないと結論。中国自主ブランド車の当面の武器はやはりコストパフォーマンスになると分析している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)