中国人狙った可能性、国際長距離バスに銃撃で死傷者 背景にはラオス人強制労働事件も(編者解説付) | ニコニコニュース

中国人狙った可能性、国際長距離バスに銃撃で死傷者 背景にはラオス人強制労働事件も(編者解説付)
サーチナ

 中国・新華社によると、同国雲南省を出発し、ラオスの首都、ビエンチャン市に向けて運行していた国際長距離バスが23日夜、ラオス領内で銃撃され、死傷者が出た。中国人は6人が負傷したという。ラオスでは1月に中国人が襲撃され2人が死亡、1人が負傷した。2月には武装した中国人がバナナ農園でラオス人を強制労働させていた事件が発覚した。

 バスが襲撃されたのはビエンチャン県内。同県は、ビエンチャン市があるビエンチャン都の隣の行政区画。タイとも国境を接している。新華社は、中国の駐ラオス大使館も襲撃は事実として、乗っていた中国人6人が負傷し、うち2人は重体と伝えた。

 銃撃により死者も出たとされるが、今のところ中国人の死亡は伝えられていない。

 ラオスでは1月24日、自動車に乗っていた中国人が襲撃され、爆弾の爆発で2人が死亡、1人が負傷した。中国国際放送は襲撃したのは「正体不明の暴力組織」と伝えた。

 2月13日には、ラオス北部のバナナ農園で、中国人がライフルなどで武装し、ラオス人を不当に安い賃金で強制的に労働させていたと報じられた。ラオスでは外国人の武器所持が認められていない。同農園は、農薬で周囲の土壌を汚染しているとも伝えられた。

 ラオスは内陸国で、中国と国境を接している。人口は約690万人で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で、シンガポールとブルネイを除き、人口が最も少ない。現在も社会主義体制で、1979年に中国と国交を断絶したが、89年に回復。最近では経済面で中国の進出が著しい。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF。ラオス国内の道路)