恋愛対象は70歳から小学生まで!? 鉄板「年の差カップル漫画」5選 | ニコニコニュース

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ここ最近、さまざまなメディアで注目されるようになった“年の差”恋愛。いまや芸能人だけではなく一般人にまで広がり、ここ10年で年の差結婚が3倍に増えたとする結婚相談所の調査データもあるそうだ。

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今年に入ってテレビドラマ『お義父さんと呼ばせて』が放送されるなど、エンターテイメント分野でも年の差カップルを扱った作品は多い。

今回はそんな流れの中、男女を問わず気軽に楽しめる“年の差”恋愛漫画の鉄板チョイスをお届けしたい。

『ダーリンは70歳』(作 西原理恵子)

男:70歳 女:50歳

人気漫画家の西原理恵子さんと、高須クリニック院長の高須克弥さん。実在する著名な“合計120歳のカップル”を描いた、今まさにホットな作品だ。コミックス発売後の3月上旬、2人揃ってテレビ番組『ゴロウ・デラックス』に出演し、赤裸々すぎるトークで稲垣吾郎さんたちをドン引きさせたことは記憶に新しい。

おもな内容は、西原さんから見た高須さんの観察日誌といった感じ。誰もやったことない手術を自分の体で試す男、チベット人の未来のために援助を惜しまない篤志家、実はフリーメーソン会員、ホテルの女性コンシェルジュに下半身を露出してしまう変態、ペアルック大好き……などなど。

描いたらマズイと本人から口止めされたことも含め、高須克弥という世界的な大人物の生態がこれでもかと盛り込まれている。

そして全編がハイテンションなギャグ風味である中、ふと叙情的なシーンを挟んでくるのが西原クオリティ。「私達は70歳と50歳で 時間がないから手をつなぐ」など素朴な言葉が読者の心に響いてくる作品だ。

いま最も注目度の高い歳の差ラブコメ

『恋は雨上がりのように』(作 眉月じゅん)

男:45歳 女:17歳

おそらく現在、“最も注目度が高い歳の差ラブコメ”がこれだろう。「コミックナタリー大賞2015」第2位、「このマンガがすごい!2016」第4位(オトコ編)など各社のランキング上位に入り、今月末に大賞が発表される「マンガ大賞2016」最終選考にも残っている。

陸上競技をケガで断念した女子高生・あきらが、あるきっかけで冴えないファミレス店長の近藤に本気の恋をする。自分も同じファミレスでアルバイトとして働きはじめ、ついに近藤へ想いを伝えるが、親子ほどの年齢差もあって近藤の態度は煮え切らない……そんなもどかしい2人の関係が瑞々しい筆致で描かれている。

特徴的なのは、物語があきらと近藤の両方の視点から描写されていること。あきらは若さゆえ相手を一途に想うあまり、小さなことで悩んだり、周囲の人間とぶつかったりする。近藤は近藤で「なんで俺みたいに枯れたバツイチ男に?」と困惑しながら、あきらの影響で情熱的だった昔の自分を少しずつ思い出していく。

余裕ある年上男が女性を引っ張るというステレオタイプではなく、どちらも血が通った等身大の人間として描いているのが人気の理由と思われる。2人の仲が劇的に変化する重要シーンでは必ず雨が降っているという演出も秀逸で、実写化・アニメ化しても映えそうだ。

『娚の一生』(作 西炯子)

男:51~52歳 女:30代半ば

今年でデビュー30年を迎えた実力派作家による、“オトナ同士の恋”を描いた作品。全4巻と短くまとまったコミックスは累計150万部を超え、2015年には榮倉奈々さん、豊川悦司さんの主演で映画化された。

東京の大手企業に勤める主人公・つぐみは、長期休暇を利用して、他界したばかりの祖母の家で過ごすことにした。そこへ突然現れたのは、生前の祖母から家のカギを預かっていたという関西弁の男・海江田。強引に同居を決めて、しかも露骨に言い寄ってくる海江田につぐみはとまどいつつ、徐々に惹かれはじめていく。

見どころを絞り込むなら、海江田醇というキャラクターの個性に尽きるだろう。細身のクールな優男で、大学教授にして数多くの講演活動をこなし、賞を授かるほどのコラムニスト。

完璧超人のようだが子供っぽい部分も多く、つぐみの祖母に片思いしていた時期もあったという。つぐみも30代半ばといえば十分にオトナの女性だが、破天荒な海江田の言動に振り回されっぱなしとなる。

容姿も能力も社会的地位も超ハイスペックながら、互いに家族や恋愛のことで“歪み”を抱えた2人。そんな恋の行方がどこに落ち着くのか、最後まで飽きさせない作品になっている。

波乱万丈!? 女子高生と小学生男子の恋

『初恋モンスター』(作 日吉丸晃)

女:高校1年生 男:小学5年生

「もし初恋相手の超イケメンが小学生だったら…?」という突拍子もないアイデアを本気で実現させた作品。

ゼッケンをつけた体操服姿の美少年が「で…俺 小学生だけどどうする?」と話す見開きページが有名で、少女漫画は読まなくてもこのシーンだけは見たことがあるというネットユーザーも多いだろう。今年の夏からはテレビアニメ放送も予定されている。

主人公は箱入り娘として育ってきた高校1年生・夏歩。進学を機に初めて一人暮らしをはじめ、そこで出会った奏という美少年に恋をする。だが身長170センチを超える超イケメン男子の正体は、なんと小学5年生だった。こうして不器用な少女と無軌道な男子の恋愛ストーリーが始まる。

出落ちのような設定だが、読んでみるとなかなか楽しい。奏は中身が小学生そのままなので、世間のことや恋愛についてもほとんど知識なし。それでも夏歩の立派な「彼氏」であろうと精一杯の努力をする。しかし「フラフープまわし200回連続を達成できなければ交際解消する」など、やはり小学生特有の変なルールも邪魔をして、経験値が低い2人の恋路は波乱万丈だ。

考えてみれば彼らの不器用さ、そして“恋愛における手探り感”は子供時代に限らず、社会に出てからも多々経験することだ。そうした意味で本作は少女漫画の枠を超え、むしろ大人の男女が読んでも恋愛の参考になるかもしれない。

『甘々と稲妻』(作 雨隠ギド)

男:20代後半? 女:高校1年生

妻を亡くして間もない高校教師、幼い娘、そんな2人に寄り添う女子高生の日々を描いた“食育系&ホームドラマ風味のほんのりラブコメ漫画”。

「このマンガがすごい!2014」オトコ編、そして2015年に実施されたネットアンケート「アニメ化してほしいマンガ作品は?」それぞれでベスト10入りを果たしている。こうしたファンの支持もあり、今年7月からテレビアニメ放送がスタートする。

主人公の犬塚は温和でマジメな高校教師。妻に先立たれてからは5歳の娘を一人で育てている。ヒロイン的ポジションの小鳥は、犬塚が副担任を務めるクラスの高校1年生。母親はテレビ出演もする料理研究家で、離婚しているため父親は不在。

犬塚は娘のために料理をおぼえたい、母親が仕事で出かけてばかりの小鳥は自宅(料理屋)に誰かがいてほしい……ひょんなことからお互いの利害が一致しているのを知り、父娘と少女の3人で料理を作って食べる“お料理会”を開くようになった。

今回紹介した中では恋愛要素が控えめで、「イクメン教師の奮闘」「娘のすこやかな成長」「女子高生の淡い恋心」という3本柱が作品のテーマ。小鳥は早い段階で犬塚への感情に気づくが本人には伝えておらず、そもそも純粋な異性への恋心なのか、娘とセットにしての家族愛的なものなのか、あるいは犬塚に父性を求めているだけなのかハッキリしない。逆にそのあたりがリアルだ。

掲載誌は男性向けだが作風はむしろ女性的で、誰にでもオススメできる。