「敵」なしではきつい!? タレント・橋下徹氏の新番組が「ぬるま湯」のままで終わりそうな深刻すぎる内情とリスク | ニコニコニュース

「弁護士法人 橋下綜合法律事務所公式サイト」より
Business Journal

 大阪市長を退任した橋下徹氏。今後はとりあえず弁護士、そしてタレントとして活動するようだ。政界に戻るかは現状明らかではない。

 そんな橋下氏、久々にタレントとしてテレビ復帰した。『橋下×羽鳥の新番組始めます!3時間SP』(テレビ朝日系)が特番として放送され、3つの番組企画を用意。関西での平均視聴率は14.6%(ビデオリサーチ調べ)と高水準なものだった。やはり注目度は高い。

 早稲田大学を訪れたり、ゲストと話す橋下氏に対し、ネットユーザーの多くは「やっぱり頭いいな」「魅力あるわ」と好意的な様子。終始ニコニコして久々のタレント活動を楽しんでいるように映った。

 ただ、番組そのものに関しては「ぬるい」「橋下のよさが出てない」と不評だった様子。番組企画をはじめ、ゲストなどの質問やMCでタッグを組む羽鳥慎一があまりにも橋下に気を使っているように見えた部分もあったようだ。

「気を使わずズバズバトークしていたのはホリエモンくらいでしたね(笑)。本来の橋下氏なら相手が誰であろうといくらでも言い返す術は持っているのでしょうが、久々のバラエティということで“試運転”していたという印象です。いきなり『本当の姿』を見せてしまうと、『政界再起待ったなし』などとウワサされてしまうでしょうし。まあ、彼のトーク力を考えれば、ゲストとしても言葉選びが慎重になってしまうのはよくわかりますが」(記者)

 現状、橋下氏は「ネコを被っている」といったところだろうか。ただ、視聴者にとって生ぬるい番組では、レギュラー化したら低視聴率にあえぐ可能性もある。

 もともと橋下氏は政界、特に知事や市長としての業務においては“対立構造”を明確にして論破していくというスタイルを貫いてきた。噛み付くマスコミを鮮やかに斬り捨てる“橋下節”はネットでも人気があり、彼の求心力の象徴でもあった。やはり視聴者が求めるところも、橋下氏と「敵」が真剣勝負を交わすところではないか。

 しかし、視聴者が求める番組を作るのは難しいのではないかと、記者は続ける。

「政治家時代の橋下氏に、テレビ番組の討論などでボコボコにされた評論家や大学教授は数知れず。舌戦でまず勝ち目のない相手と戦って恥をさらすリスクを取るコメンテーターなどいないでしょう。仮に反橋下だとして、それが正しいか間違っているかにかかわらず“口”ではまず勝てません。評論家が集まらなければ、視聴者が求めるような番組はそもそも作れないということです」(同)

 悲しきかな、橋下氏と討論したい人は少なそうだ。テレ朝としては注目度が高い番組だけに、それを活かせないジレンマが辛いかもしれない。彼の思考への賛否はともかく「視聴率」という点では討論メインの構成にすべきだとは思う。

 ちなみ、MCの羽鳥が「いる意味ない」「つまらないのは羽鳥のせい」と酷評されていた。堀江貴文氏と橋下氏のトーク時は、確かに空気だったが......。