鹿児島市の集合住宅で2008年に起きた無理心中事件に関し、鹿児島県警が80代の母親の首を絞めて殺害した疑いのある次男について捜査せず、昨年まで約7年間放置していたことが分かった。県警が28日、発表した。

 県警は同日、殺人容疑で60代の次男を書類送検するとともに、必要書類の作成を怠るなど引き継ぎをしなかったとして、鹿児島中央署で当時捜査担当課長だった警視ら4人を本部長訓戒などとした。

 県警によると、次男は事件後、自分の胸を包丁で刺し入院した。署は治療が終わるのを待って捜査する方針だったが、入院が長引き、直後に重大事件が発生したことから放置していた。