【ワシントン時事】安倍晋三首相は31日午前(日本時間同日深夜)、オバマ米大統領、朴槿恵韓国大統領と米ワシントンで会談した。3首脳は、北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射など相次ぐ挑発行為に対し、3カ国の結束を確認。3カ国それぞれの独自制裁と併せ、国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行に向け、国際社会と連携することで一致した。

 会談後、首相は記者団に「北朝鮮の核・ミサイルは国際社会にとって直接的な脅威だ」と強調。「日米韓があらゆる分野で協力を強化していくことを確認できた」とした上で、「大変大きな成果だ」と語った。

 首相はまた、北朝鮮による拉致問題についてオバマ、朴両大統領に説明し、理解と支持を得たことを明らかにした。

 一方、ベルギーやトルコ、パキスタンなどで相次ぐテロに関し、首相は「卑劣なテロは許されるものではなく、断固非難する」と強調。過激派組織「イスラム国」(IS)の影響力拡大に懸念を示した上で、「暴力的過激主義のアジアへの伝播(でんぱ)を防止するためにも、米韓両国との緊密な連携が必要だ」と呼び掛けたとみられる。