「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)は29日、「同社と暴力団など反社会的勢力との関係は認められない」とする第三者委員会の調査結果を発表した。社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年に射殺された事件に関し、九州に拠点を置く暴力団が関与していたとの報道を受け、今年1月に設置された第三者委が同社役員ら計32人への聞き取りなどを行った。

 渡辺直人社長らが同日、大阪市内で第三者委と共に記者会見した。第三者委は1995〜05年ごろの間、計約260億円の不適切な取引があったことに言及。許認可に関する口利きや土地買い取りの折衝などで助力を仰いでいた人物と、その人物の関係する会社との間で、多額の貸し付けや不動産売買などの取引を行っていたと指摘した。一部業務の契約は継続しているが、現在の同社に反社会的勢力との関係はないと結論付けた。