元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)の資金管理団体をめぐる政治資金流用事件で、2014年2月の東京都知事選後に、陣営側が複数の運動員に現金を配っていたことが5日、分かった。田母神氏は現金の配布があったことを認めた上で「違法性の認識はなかった」と話し、自身の関与は否定した。

 関係者によると、選挙後に選挙対策本部の事務局長が「お礼がしたい」とリストを作成。一覧には配布先の名前と金額が記載され、金額の合計は2000万円に上ったという。

 田母神氏は5日、取材に対し、選対の事務局長と団体の元会計責任者もそれぞれ現金を受け取ったと説明。ただ、「金の出し入れにタッチしていない」と述べ、自身の関与については否定した。