4日午後3時ごろ、東京都千代田区の東京メトロ半蔵門線九段下駅で、中央林間発押上行き列車(10両編成)が6両目のドアにベビーカーの車輪を挟んだまま発車する事故が起きた。ベビーカーはホーム上を引きずられるなどして大破。子どもは乗っておらず、けが人はいなかった。

 東京メトロ広報部によると、20代の女性車掌が安全を十分確認しないまま発車の合図を出した上、出発直後に車内の非常通報ブザーが鳴っていたのに停止を指示しなかった。同部は「規則にのっとり厳正に処分する。安全確認を確実に実行するよう乗務員の指導を徹底する」としている。

 母親と子ども2人に続き、父親がベビーカーを押して乗り込もうとする直前にドアが閉まった。父親はホーム上に取り残され、ベビーカーは車輪のシャフトを挟まれた状態で約100メートル引きずられてホーム柵にぶつかり線路上に落下した。