【G1展望・皐月賞】「日本競馬史上最高」とウワサの「頂上決戦」が、ついに幕を開ける! | ニコニコニュース

皐月賞
Business Journal

 今年最大の注目......いや、もしかしたら「日本競馬史上最もハイレベル」と戦前から噂されていた3歳牡馬クラシック戦線が、いよいよ幕を開ける。

 今週末17日に開催される第76回皐月賞(G1)には、ここまで極めて高いポテンシャルを発揮し、なおかつ未だ「MAX」がベールに包まれたままの俊英たちが集結した。

 登録馬をざっと見渡しても、無敗馬が「2頭」、加えて連対を外したことがない馬になると「5頭」、さらに馬券圏内を外したことがない馬まで広げると計「8頭」に上る。一体どの馬がクラシックの主導権を握るのか......週末の中山競馬場には、かつてないほど大勢のファンやメディアが詰めかけることになるだろう。

 それでも中心は、きさらぎ賞(G3)で無傷の3連勝を飾ったサトノダイヤモンド。ほぼ馬なりでレコード勝ちという異次元の走りに、一部の競馬評論家からは三冠馬オルフェーヴルを超え、無敗で三冠を制した近代競馬の結晶「ディープインパクト級」という評価が下されている。

 そのディープインパクトを管理していた池江泰郎元調教師に見出され、セレクトセールの落札価格は驚愕の2億4,150万円。生まれながらにしてエリート中のエリートが、いよいよその実力を全開させる時を迎えるか。マカヒキにも騎乗していたC・ルメール騎手が、こちらを選んだという点も心強い。

 しかし、その「ディープインパクト級」と評価されるサトノダイヤモンドでさえ、三冠確実と言わせないのが、今週の皐月賞が「日本競馬史上最もハイレベル」と噂される由縁だ。

 対するマカヒキもまた、上がり3ハロン33.6秒という圧倒的な末脚で弥生賞(G2)をレコード勝ちした無敗馬。こちらもサトノダイヤモンドさえいなければ、クラシックの大本命に挙げられて当然の逸材だ。皐月賞の結果次第では、早くも「一強時代」の到来を告げるかもしれない。大舞台の代打騎乗に定評のある川田将雅騎手の手腕に期待が集まる。

 2歳王者リオンディーズも、先述した2頭にまったく引けを取らない存在だ。前走の弥生賞で初めての敗戦を喫したが、あくまでトライアル仕様。主戦のM・デムーロ騎手に悲観の色はなかった。史上初めてキャリア2戦で朝日杯FS(G1)を制した英雄が、皐月賞で「本当の強さ」を見せつけても何も驚けない。

 抜群の完成度を誇るエアスピネルは、この世代に入っても安定感が光る逸材。3着に敗れた弥生賞で「普通(例年)なら十分勝っているレベル」と唇を噛みしめていた武豊騎手が、このままで終わるとは思えない。「三強」が牽制しあえば、割って入るだけの力はあるはずだ。

 3連勝でスプリングS(G2)を制したマウントロブソンも本来なら、皐月賞馬になってもおかしくない素材だ。これまで連対率100%と安定した成績を残しているが、スプリングS で3着まで0.1秒差の接戦を制した勝負強さが光る。鞍上にF・ベリーを迎え一発を狙ってくるはずだ。

 例年なら軽視されがちな皐月賞トライアルの若葉Sが、今年は「伝説の若葉S」になるかもしれないと評判だ。勝ったアドマイヤダイオウとハナ差の接戦を演じたナムラシングンが3着以下につけた着差は、なんと8馬身以上。決して王道を歩んできたわけではない分、逆に底知れぬ不気味さが漂っている。

 不気味さでいえば共同通信杯(G3)から直行してきたディーマジェスティこそ、本当に怖い存在なのかもしれない。ここまで100%連対と未だ底が割れていない面もあるが、なんといっても昨年、一昨年の皐月賞馬は共同通信杯からの直行馬。データ的にこれ以上の追い風はない。

 他にもドレッドノータスやプロフェットも、すでに重賞を勝っているだけに侮れない存在だ。

 史上空前のハイレベルの牡馬クラシック第一弾・皐月賞は今週末17日(日)の15:40発走予定。先日の桜花賞(G1)に続く熱戦を期待したい。