【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は9日、オバマ大統領の側近らがオバマ氏の広島市訪問の可能性について検討し始めたと報じた。5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席後に数時間訪れる可能性があるものの、最終決定は下されていないという。

 政府高官は同紙に対し、大統領の広島訪問が実現した場合、2009年4月に「核なき世界」を提唱したプラハでの演説を想起させる演説が行われる可能性があると述べた。

 また、ホワイトハウス高官らは先進7カ国(G7)外相会合に出席するケリー国務長官が広島市内の平和記念公園を訪れることなどを「大統領訪問の可能性の露払い」と注視。一方、大統領の訪問が弱腰の外交姿勢を表しているとして野党共和党を中心に国内で批判される恐れも認識しているという。