“欠点だらけ”の子があっという間に変わる! 「リフレーミング」をすべき理由 | ニコニコニュース

ウレぴあ総研

こんにちは。『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子です。

“いい奥さん”の子どもほど、“困った子”になる理由

この林檎、かじってあるところが一ヶ所あったら、そこばかり気になってしまいますよね。

このように、人って“欠けている部分”に目が行ってしまうんです。

特に自分の子どもに対しては、こうであってほしいという理想や期待があるのでどうしても「ここがもっと改善されれば・・・・」と思ってしまうんですね。

我が子を“低く見積る”親は多い。

私はかつて小学生に指導をしていました。2タイプの子どもがいました。

(A君)

プリントの問題にすべて解答しているのですが、文字が雑でケアレスミスが多い子でした。
数字の「6」も適当に書くので「0」に見えています。

その親は「うちの息子は雑で困る」と相当、悩んでいました。学力が低くないのでじっくり取り組めば回答できる生徒ですが、判別不能なので×がついていました。

(Bちゃん)

毎回、時間切れで全部の問題に解答できません。できる問題も空欄のままです。
文字は綺麗なのですがじっくり取り組みすぎる子。

この親は神経質で丁寧すぎることを悩んでいました。

どちらもそれぞれの性格により、このような結果になっています。

でも、おおざっぱな子に「緻密になれ」と要求しても無理なこと、じっくり取り組みたい子に「適当にささっとやりなさい」といってもなかなかそれは出来ません。

でも、私は思うんです。「A君のおおざっぱなところが長所、Bちゃんの丁寧なところが長所だ」と…

また、忘れ物ばかりする生徒は「忘れ物をするだらしがない子」の悪い評価を受けてしまいますが、忘れ物ばかり気にして神経質になっている子どもの親から見れば「細かいことを気にしないおおらかな子」として映っていたりするんです。

このように“ないものねだり”するのが親です。
そればかりでなく、強みの部分も“直さなくてならなに部分”と感じて叱り過ぎてしまったりすることも。

でも、見方を変えると悩みも少なくなります。
それから叱る回数が激減するんですよ!

我が子が変わる!? リフレーミング21パターン

叱る回数が激減する! 「リフレーミング」の法則

“リフレーミング”という言葉があります。

これは心理学療法の言葉で“ある枠組みで捉えている物事を枠組みを外して違う枠組みで見ること”を指します。

次のように弱みを強みととらえてみましょう。

「怒る」原因を「褒める」要素にする21パターン

×騒がしい

○元気
○明るい

×落ち着きがない

○好奇心旺盛
○興味津々
○エネルギッシュ

×直ぐに怒る、切れる

○立ち向かう気力がある

×しつこい

○粘り強い
○諦めない

×威張っている

○自信がある

×ふざけてばかりいる

○面白い人
○愉快な人

×忘れ物が多い
×だらしがない

○神経質ではない
○忘れ物しても物怖じしないで授業に参加出来る
○おおらか

×授業中居眠りをする

○先生の前で居眠りできる強靭な精神

×うっかりミスが多い

○細かな部分ではなく、全体をざっくり捉えることができる

×おとなしい

○協調性が高い

×グズ、のろま、やることなすこと遅い

○慎重である
○丁寧である

×なかなか決められないで皆を待たせる
×優柔不断

○思慮深い
○慎重

×相手の顔色ばかりうかがう

○相手の立場を考えられる
○謙虚さがある
○人の意見に耳を傾けられる

×好き嫌いが多い、偏食である

○味覚が過敏でまずいと感じる感覚が鋭い
○舌が繊細でこえている
○将来有名シェフになる素質がある

×スーパーでお菓子を欲しがって地べた泣きする

○自分の意見を主張することができる

×皆と同じように出来ない。変わっている

○個性的・独創的

×お姉ちゃんの真似を直ぐする

○人に関心がある

×太っている

○ぽっちゃり型
○ふくよかで女性らしい

×痩せている

○スレンダー

×お受験に失敗した(小学校受験)

○地元小学校に通えて地域社会の中で生きていける
○経済的負担が減ってよかった

×アレルギー体質の子ども

○食生活、環境に気を付けるようになる
○料理が苦手なママが少しはやるようになる
○主婦の鏡になる

これらは一例です。我が子に対して親として気に入らない短所をまず書き出してみましょう。それを長所に書き換える作業をしてみてくださいね。

リフレーミングをすべき理由

今の“困った行動”が、将来は強みになる!

学校教育は一斉指導です。するとみんなと同じように行動することを求められます。
席を立つなど勝手な行動をすると“困った子ども”と評価されます。

でも“先生を困らせる子ども”であっても、それで人生、困ったことにはならないんです。

ベンチャー企業の社長はたいてい幼い頃、「落ち着きがない」子どもだったとよく言われます。様々なことに興味が移行するので、じっと座っていることができないのです。
確かに幼稚園、保育園、学校の中では困った行動に移りますよね。

ビルゲイツだってエジソンだって子どもの頃、決して褒められるような子どもではありませんでした。

注意欠如/多動性障害(AD/HD)だと言われる黒柳徹子さんは小学校で窓際に座り、授業中、窓の外を歩くチンドン屋を呼び込んだり、開け閉め型の机をパタパタとさせるなど問題行動が絶えず退学処分となりました。

でも、転校先の学校で「君は本当はいい子なんだよ」と言われ、特性を生かす教育を受けました。
そして、自分が他人と違うことも落ち着きのないことも良い点と捉え、自分を好きになり受け入れて人生を生きてこられた”と語っています。

もちろん、集団の場での躾は大切です。

けれども、社会人になると“周りに合わせてばかりいて同じようにする”“思ったこと行動に起こさない”そんな姿勢はマイナス要素になることもあります。

まとめ

“こじつけている”“自分の都合のいいように解釈している”感じるかもしれませんが、リフレーミングして、親から見て短所と思われることを強みだと思ってください。

「あれも不足だ、これもできない」と叱られ続けたら子どもの心に中にはいつしか「僕はダメな人間だ」という気持ちが生まれてきてしまいます。こんな風になってしまったら本末転倒ですよね。

“この子の持ち味はどう生かせるか”“子どものこの行動には他にどんな意味付けがあるか”と見方、枠組みを変えてみましょう。