【モスクワ時事】ロシアのラブロフ外相は外国メディアとのインタビューで、日ロ平和条約締結と北方領土問題解決は同義ではないという認識を改めて示した。外相は、日ロ両国が調印・批准した唯一の文書として1956年の日ソ共同宣言に言及。そこには「平和条約交渉で領土問題を議論するとは一言も書いていない」と強調した。タス通信が12日伝えた。

 ラブロフ外相は15日に東京で岸田文雄外相と会談する。日ロ外相会談を前に、日本側の領土要求を強くけん制したとみられる。ラブロフ外相は「(日本が)第2次大戦の結果を受け入れない限り、前進は不可能」と述べ、北方領土をロシア領として認めるよう日本側に迫った。