【ソウル時事】韓国国防省関係者は15日、北朝鮮が同日午前5時半ごろに、日本海沿岸の江原道・元山一帯で新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」と推定されるミサイル1発の発射を試みたが、直後に失敗したと明らかにした。ムスダンの発射なら初めて。

 15日は北朝鮮の「最大の祝日」とされる故金日成主席の誕生日(太陽節)で、これに合わせて実施したとみられる。ムスダンは推定射程3000キロ以上。旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を基にしており、既に実戦配備されているとみられていた。北朝鮮は航行禁止区域は設定していなかった。

 韓国メディアは14日、北朝鮮が元山付近で、ムスダン1、2基を移動式発射台に搭載したと報道。韓国国防省報道官は「5回目の核実験や、ムスダンなど弾道ミサイル発射の可能性を注視し、対応する態勢を取っている」と述べ、日本の自衛隊も迎撃態勢を維持していた。