熊本県阿蘇市は山間部の高原に位置し、4月でも夜間は冷え込む。避難所では毛布など防寒具が十分に行き渡らず、着の身着のまま避難した人は寒さに震える夜を過ごした。

 16日の阿蘇市の最低気温は10度以下だったが、同市内の小学校の避難所では毛布が配られなかった。主婦岩下由美子さん(66)は、自宅から持ち出した毛布を体に掛け、薄手のタオルを敷いて寝たが、床から伝わる冷気に「床に敷く毛布も持ってくればよかった」と話した。1歳8カ月の息子を抱えた介護職の女性(29)も「欲しい物は毛布しかない」と、夜間の寒さを訴えた。

 17日には一人1枚ずつ毛布を配布。主婦(48)は「前の夜はタオルケットとレジャーシートだけで過ごしたので、ありがたい」と話したが、「1枚では不安」と心配も口にした。 

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