舞台「弱虫ペダル」BD&DVD発売イベントで語られた制作の裏側 “新世代”始動の今、伝えたいこと | ニコニコニュース

ペダステDVD発売イベで語った裏側
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高校生の自転車競技にかける青春を描いた渡辺航さんの連載マンガ『弱虫ペダル』(秋田書店「週刊少年チャンピオン」)を題材とした舞台シリーズ第7作「舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR~2つの頂上~」のBlu-ray Disc&DVD発売記念イベントが、4月10日に川崎市教育文化会館(神奈川県川崎市)で開催されました。登壇したのは、同公演の主人公である巻島裕介役・廣瀬智紀さんと東堂尽八役・北村諒さんの2人をはじめとする9人のキャストと、演出・脚本を担当した西田シャトナーさん。特別に編集された公演の映像を交えながら、同作の内容を振り返りました。

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舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR〜2つの頂上〜 発売決定!

「舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR~2つの頂上~」は、2015年10月~11月に名古屋・東京・大阪・福岡の4都市で上演された舞台作品。インターハイで総合優勝を果たした総北高校の3年生・巻島裕介と、“王者”箱根学園の3年生・東堂尽八という、2人のクライマーを軸にした物語が描かれました。

2人がそれぞれの人生で自転車競技と出会い、高校に進学してライバル同士になる過程はもちろん、インターハイを終えて卒業を間近に控えた今、後輩たちに何を託していくのかというテーマにも触れた同作。2016年3月に上演されたばかりのシリーズ8作目「舞台『弱虫ペダル』~総北新世代、始動~」は新キャストが多く登場した“新世代らしさ”を感じる内容になったことを考えると、その前作となる7作目はまた新たな視点で振り返ることができます。

舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR~2つの頂上~ BD/DVDプロモーション映像 - YouTube

同作のBlu-ray DiscとDVDは、2月17日に発売。Blu-ray Discの発売はシリーズ初です。リリースイベントには、巻島裕介役・廣瀬智紀さん、東堂尽八役・北村諒さん、小野田坂道役・小越勇輝さん、鳴子章吉役・鳥越裕貴さん、田所迅役・章平さん、金城真護役・郷本直也さん、真波山岳役・植田圭輔さん、水田信行役・桝井賢斗さん、糸川修作役・大野瑞生さん、演出と脚本を担当した西田シャトナーさんの計10人が登壇しました。

まずはじめに、キャストそれぞれの名シーンをピックアップした映像集を上映。メディア向けに開放された2部では、東堂、真波、鳴子、田所、糸川を演じた5人の映像が映し出され、キャストたちも懐かしそうにスクリーンを見上げていました。東堂のシーンでは、巻島とのレースをはじめ、巻島に対して「全部つながってるんだ。つながっているから、俺たちは走りだし、そして出会うことができたんだ」と口にする印象的な場面も。真波のシーンでは、インターハイで小野田に負けて自分らしさを見失ってしまう追い出し親睦走行会の一幕も取り上げられました。田所が新キャプテンの手嶋純太と副キャプテンの青八木一に触れるせりふは、手嶋と青八木が初登場した8作目がちょうど上演された今だからこそ、当時とは違う気持ちで受け取ることができます。

映像を見終わった感想を聞かれた北村さんは、ぽつりと「なんかもう、ちょっと、ジーンとくる」とこぼします。大野さんが演じる中学の同級生・糸川について「(大野さんは)出ているシーンは短いんですが、密度が濃くて。今見ても一番汗をかいているし。本番でもその熱をもらって、あらためて見てもすてきだなと思いました」とコメント。それを受け、大野さんは「最初は『熱量』っていう言葉の意味自体がよく分からなかったんです。『熱く熱く』って言われて、みなさんを見て感覚的に『熱い』っていうのは分かっていたんですけど、どうすれば『熱く』なるんだろうってずっと悩んでいました。でも最終稽古で、シャトナーさんにいきなり『(足を)回せ回せ回せ!』と言われたことがあって。それをやったときに『熱い』って気持ちだけじゃなく体全部で表現するものなんだって思って、そこからやりやすくなりました」と印象的なエピソードを明かしました。

また、がっしりとした体格の田所を演じた章平さんは、役作りのために体重を13kg増やしたとの裏話も。普段の生活にも変化があったそうで「私服がほとんど着られなくなりましたね」と笑います。現在は増量前の体重に戻したとのことで、それを聞いていた金城役の郷本さんはしみじみと「役者って大変な仕事ですね」と口にしました。

続いては、ファンの質問に答えるコーナー。「今公演で自分が一番好きなシーンをモノマネで教えてください」という質問では、同舞台ではおなじみになっている個性豊かなモブキャラクターを挙げるキャストがいたのも印象的です。北村さんは糸川が自己紹介をするシーンを再現し、大野さんを見ながら「(自己紹介のシーンは)いろいろと相談したんだよね」とコメント。「修作がお客さんの前に初めて出て名前を言うシーンだし、会場も広かったので、どうやったら伝わるかというのを相談しました。そういうのもあってすごく好きなシーンです」と明かします。

「公演中に『この人すごいな』と思った共演者のエピソードは?」という質問では、郷本さんが北村さんと廣瀬さんについて「各々の走り方って全然違うし、足や体への負担も違うのに、お互いにちょっと負けず嫌いなところがあるんです」と言及。「きたむー(北村さん)はケイデンス(編集部注:自転車のペダル回転数のこと)を上げて音もなく走るという、すごくしんどい体勢なのに全然泣き言も言わずやり続けるんです。こんな(細い)体なのにケロッとしてるんですよ。でもそのきたむーが汗をかいた瞬間に、やっぱり相当走ってたんやな、と」と感心したエピソードを話します。これを受け、北村さんは「もともとあまり汗をかかないんです。今までのペダル(舞台「弱虫ペダル」)だと汗はじわっとにじむくらいだったのですが、今回はさすがに汗がすごくて」と返答。その汗が飛び散る様子もDVDとBlu-ray Discにはしっかりと収録されており、舞台の臨場感を映像でも感じることができます。

最後のあいさつで、西田さんは「DVDやBlu-ray Discで見ていただくものも“公演”だと考えています。みなさんの家で永遠に公演として繰り返されることを楽しみにしております」とコメント。郷本さんは「いろんな意味で、ペダル(舞台「弱虫ペダル」)は1回1回が自分たちの最後だと思いながらやってきたので、ここまで継続してこられたのはすごく幸せなことだと毎公演思っています。IRREGULARという作品ができたことも幸せに思います。みなさんの応援があり、ここまでやってこられました。これまで頑張ったみんなの思いを受け継いで、そしてまた新たな思いと共に、新生総北がスタートしました。これからもペダルはペダルカンパニーと共に大きくなっていくと思いますので、みなさまのご声援のほど、何卒よろしくお願いいたします」と主将らしい力強い言葉で締めくくりました。

北村さんは「自分にとってすごく大切で思い入れのある作品はたくさんあるんですけど、その中でも特別な作品になりました。廣瀬智紀と(巻島・東堂をそれぞれ演じたのは)2代目で、2人で座長をやらせていただいて、すごく感慨深かったです。キャスト、スタッフ、お客様の愛がある作品だと感じることができました」とあいさつ。廣瀬さんは「舞台『弱虫ペダル』に夢、希望、そしていろんな幸せをいただきました。この公演は辛いこともたくさんあったんですけど、背中を押してくれたのは仲間たち、スタッフ、何よりお客様が舞台を楽しみに待っていてくださっているということ。そういうものに支えられて、公演を成し遂げることができました。2代目として、北村諒と座長ができたことを光栄に思っています。そして今、小越勇輝を中心に新世代が動いたので。新世代の応援もぜひよろしくお願いします。原作の応援も一緒にしていきましょう」とコメントしました。

客席から大きな拍手が送られる中、北村さんと廣瀬さんはステージの前方でそろって深々と一礼。最後にマイクなしの生声で「行くぞ巻ちゃん!」「やるしかないッショ!」と掛け合い、同公演の冒頭で見せる2人のハイタッチを再現すると、客席からはひときわ大きな歓声と拍手が沸き起こり、イベントは幕を下ろしました。

舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR~2つの頂上 Blu-ray Disc&DVD <概要>

Blu-ray Disc:9,800円(税別)
DVD:8,800(税別)
ディスク2枚組(Disc1本編/Disc2ボーナスディスク)
発売元:株式会社マーベラス
販売元:東宝

<本編映像オーディオコメンタリー> オーディオコメンタリーキャスト
巻島裕介役:廣瀬智紀
東堂尽八役:北村諒
小野田坂道役:小越勇輝
真波山岳役:植田圭輔
演出・脚本:西田シャトナー
<特典> 封入特典
ブックレット
特典映像
稽古場、公演舞台裏などのバックステージ映像
千秋楽カーテンコール など