岩田康誠騎手が「ブエナビスタ級」と絶賛の素質馬参戦で話題のフローラS(G2)。頂上決戦オークスへ向かうのはどの馬か! | ニコニコニュース

岩田康誠騎手「View author information」より
Business Journal

 ジュエラーとシンハライトによる「2cm差」の大接戦があった桜花賞(G1)から2週間。3歳牝馬たちの争いは、その最高峰となるオークス(G1)へ向けて動き出している。

 桜花賞で断トツの1番人気だったメジャーエンブレムがNHKマイルC(G1)に向かうというビッグニュースが舞い込んできた今週、春の開幕を迎える東京競馬場ではオークストライアルのフローラS(G2)が行なわれる。

 2013年の勝ち馬デニムアンドルビーが本番で3着。2着だったエバーブロッサムが本番も2着。2010年の勝ち馬サンテミリオンがJRA史上初のG1同着を演出するなど、王道はあくまで桜花賞組に譲りながら、このフローラS組は「忘れた頃にやってくる」といった印象が強い。

 周期的に「そろそろあってもいい頃」となる今年は、オークスに出てくれば厄介になりそうな馬が多数出走しているだけに要注意だ。

 まずはもし、ここを勝てば一気に「オークスの惑星」となりそうなスケールを感じさせるのがアグレアーブルだ。

 新馬戦を快勝して挑んだ昨年の東京スポーツ杯2歳S(G3)では、牝馬ながら3番人気に推された逸材。主戦の岩田康誠騎手が「ブエナビスタ級」と評したことからも、この馬の素質の高さがうかがえる。レースは7着に敗退したが、鼻出血によるものと敗因は明らか。

 鼻出血は鼻孔でしか呼吸ができないサラブレッドにとって危険な症状だが、今年の皐月賞で2着したマカヒキも鼻出血から復活した馬であるように、治療すれば問題なく復帰できることが多い。ここは試金石の一戦となりそうだ。

 実績面での筆頭は、桜花賞トライアルのアネモネS(OP)で出走権を勝ち取りながら、あえてオークスに狙いを定めてきたチェッキーノだろう。

 冒頭で触れた通り、メジャーエンブレムがNHKマイルCへ向かう以上、鞍上のC・ルメール騎手がオークスでこの馬に騎乗する可能性は高い。すでに賞金面で出走をクリアしているが、本番への試走となるここでも無様な競馬はしないはずだ。

 また全兄に朝日杯FS(G1)2着、皐月賞3着とこの時期にトップ戦線で活躍したコディーノの全妹という血統背景も魅力。堂々の3連勝でジュエラーとシンハライトに挑戦したいところだろう。

 桜花賞馬ジュエラーと同じヴィクトワールピサ産駒のパールコードもぜひ本番に進んでもらいたい一頭だ。

 唯一敗れたつばき賞(500万下)は、上位2頭が共に皐月賞(G1)に駒を進めるほどのハイレベルな牡馬だっただけに0.2秒差の3着は評価できる内容。前走は、このレースと相性の良いミモザ賞(500万下)を1番人気に応えて快勝。すでに中距離で良績を収めている点は、2400mのオークスに向けて楽しみが膨らむ。

 勝ち味に遅いもののクィーンズベストの能力は決して侮れない。前走のチューリップ賞は4着と惜しくも出走権を逃したが、勝ったシンハライトに0.3秒差ならば上々の内容。凱旋門賞馬ワークフォースの産駒だけに、距離が延びれば面白い存在になりそうだ。

 他にも2戦2勝のビッシュ、フラワーC(G3)2着の実績を持つゲッカコウ、クイーンC(G3)2着のフロンテアクイーンなど、オークスでも楽しみなメンバーが揃った。フローラSは24日(日)の15:45に発走予定だ。