楳図かずお『わたしは真悟』ミュージカル化にファン大興奮!「このキャストなら面白くなりそう!」「期待大!!」 | ニコニコニュース

『わたしは真悟』(楳図かずお/小学館)
ダ・ヴィンチニュース

 少年少女の純愛と悲劇的な運命を描いた楳図かずおのマンガ『わたしは真悟』がミュージカル化され、2016年12月上旬から上演されることが決定した。出演者や制作陣の発表もあり、原作ファンからは「これは見るしかない!」「このキャストでどう演じてくれるか楽しみ!」と喜びの声が上がっている。
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 ホラーやSFのジャンルで活躍し、日本を代表するマンガ家となった楳図かずお。1955年にデビュー後は小学生達が学校ごと隔絶された土地へ漂流してしまうSF作品『漂流教室』や、屋敷に住む美しい姉妹の恐ろしい秘密を描いたホラーマンガ『おろち』など、奇想天外なストーリや迫力のあるタッチの絵で人気を博した。

 そんな楳図が1980年代に『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載した『わたしは真悟』は、小学生の真鈴(まりん)と悟(さとる)が恋に落ちることから始まる物語。2人は放課後、悟の父親が働いている工場にある作業用ロボットで遊んでいた。ロボットに自分たちの情報を入力し、会えないときにはロボットを通してメッセージを送り会うという日々を送っていたが、大人たちが2人の恋を引き裂こうと立ちふさがった。そこで2人は愛を貫くために、“子供を作る”というアイデアを思いついたのだが、子供の作り方をロボットに尋ねると、ロボットは「333ノテッペンカラトビウツレ」と指示を出す。決意の固い2人は指示の通り、333メートルの高さがある東京タワーのてっぺんから飛び降りようとするのだが――。物語の最後には意外な運命が2人を待ち構えている。

 同作を読んだファンからは「子供の純粋さが胸に迫る!」「のめりこんで読みました! 最後は涙でページが見えないほど泣いた」「これは哲学です! すごく考えさせられる傑作」「これを読んで楳図かずおは神なんじゃないかと思った。絵も力強いし、根底に流れるテーマが深い!」と大絶賛の声が上がった。

 そんな多くのファンに支持される『わたしは真悟』ミュージカル化が決定し、出演者や制作陣も発表された。真鈴を演じるのは現在NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でヒロインを演じ、また2007年からの6年間はミュージカル「ピーターパン」で主演を務め、鍛えられた歌声や高い演技力が評価されている高畑充希。悟役を務めるのは2014年の映画「愛の渦」で、体当たりの演技で女優魂を見せ付けた門脇麦。このキャスト発表に原作ファンからは「間違いないだろこれは!」「ピーターパンやってた高畑充希なら迫力ある演技してくれそう! 期待大!!」「原作が好きでミュージカル化は不安だったけどこのキャストなら面白くなりそう!」「高畑充希と門脇麦のW主演とか豪華すぎるでしょ」と歓喜の声で溢れた。

 さらに演出は、2006年FIFAワールドカップの開・閉会式や1997年のカンヌ映画祭での50周年記念セレモニーの演出などを手がけ、奇抜な演出で世界的に支持を集めるアーティスト、フィリップ・ドゥクフレが務める。音楽はNHK・Eテレの子供番組「ミミクリーズ」や、いしいしんじ原作の舞台「麦ふみクーツェ」で劇版を手がける音楽界でマルチに活躍するトクマルシューゴと、シェイクスピア作品や蜷川幸雄演出の舞台音楽をたびたび務めた阿部海太郎が担当。演出から音楽まで、豪華制作陣が揃い、「キャストに加えてこのスタッフの豪華さ!」「ものすごい見応えのある舞台になりそう!!」と興奮の声が多数上がっている。

 舞台化にあたって、原作者の楳図は「2人はありえない子供の世界を演じなくてはなりません!! さあ大変だ!! でもやってのけるのは間違いありません!! だって2人ともやわでない面構えですもん」「グワシ!!」とコメントを寄せている。また高畑は「『わたしは真悟』を読んでいる間中、ずっと不気味で、ずっとピュアで、ずっと後頭部を大きな手で掴まれ続けているような感じがしました」「“真鈴”という役を大好きになって、演じたいです!」と意気込みをコメント。門脇も「歌は初心者ですが、まっさらな気持ちで向き合い、新しい境地に行くことができるよう頑張ります!」と謙虚にそのやる気を伝えた。

 原作ファンの多い作品だけに厳しく評価されがちだが、ファンは実力を培ってきたキャストや豪華制作陣にかなり期待しているようす。楳図のSFマンガとミュージカルの化学反応でどんな世界が生まれるのか、自分の目で確かめるしかないだろう。

■舞台「わたしは真悟」


日程:プレビュー公演 2016年12月上旬/地方公演 2016年12月中旬~下旬/東京公演 2017年1月
会場:KAAT神奈川芸術劇場/静岡(浜松)、富山、京都(予定)/新国立 中劇場
原作:楳図かずお
脚本:谷賢一
演出・振付:フィリップ・ドゥクフレ
音楽:トクマルシューゴ/阿部海太郎
演出協力:白井晃
制作協力:KAAT神奈川芸術劇場
企画・制作:ホリプロ

■『わたしは真悟』7巻


著:楳図かずお
発売日:2000年5月16日
出版社:小学館