【2016年春アニメ】飛ばしちゃうのがもったいない必見オープニング&エンディングBest6 | ニコニコニュース

ウレぴあ総研

今月から一斉に放送をスタートした2016年の春期アニメ。今期も実にバラエティに富んだ作品がラインナップされましたよね。

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その主題歌となるアニソンも、メロディやリズムにそれぞれ異なった色があり、実に個性豊かな楽曲が揃っています。

そんなアニソンの中から、筆者が気になった楽曲を厳選してご紹介いたします。シンプルに曲の良さで選ぶのは勿論のこと、そこに加えてオープニングやエンディングのアニメーションも込みで、特に印象が際立ったナンバーを揃えてみました!

『シャンランラン feat.96猫』(『ふらいんぐうぃっち』オープニング曲)

『ふらいんぐうぃっち』のオープニング主題歌『シャンランラン feat.96猫』は、人気女性ミュージシャンのmiwaさんによるナンバー。タイトル通り、ゲストに"歌い手"の96猫さんが参加した楽曲となっており、カントリーを思わせる曲調と女性ヴォーカリストお二方による歌声の掛け合いが、とてもチャーミングな楽曲です。

ポップなメロディに合わせて展開されるアニメーションも、これまた素晴らしい内容となっており、観る者の心をグッと掴んで離しません。

コンテと演出を担当しているのは、『WORKING!!』シリーズのオープニングアニメーションなどの仕事で知られる大畑清隆さん。カラフルな色彩やシルエットを巧みに使った演出など、大畑さんの持ち味が存分に発揮されており、そのチアフルなアニメーションは、とにかくキャッチーで楽しさ抜群です!

また、ハンドクラップ(手拍子)の存在もこのオープニングにおける大きな魅力の一つ。miwaさんの楽曲を賑々しく盛り上げるリズムに合わせて描かれる登場人物たちの手拍子……これが、もう本当の本当に多幸感タップリで、素晴らしいのです。

ハンドクラップが効果的に使われたアニソン&アニメーションといえば、『ひだまりスケッチ』の『スケッチスイッチ』に、BEAT CRUSADERSによる『BECK』の『HIT IN THE USA』、『甘城ブリリアントパーク』の『エクストラ・マジック・アワー』などなど、素晴らしい先例が沢山ありましたが、この『シャンランラン feat.96猫』もそれらに負けず劣らず、高揚感と楽しさに満ち溢れた素敵な名アニソンとアニメーションになっています。

曲の終盤で、千夏たちが腕を横に広げて、身体をゆらゆらさせるダンスも何だかクセになる中毒性を秘めており、初めから終わりまで目が離せない作品です。視覚と聴覚の両方を大いに満足させてくれる90秒間の完璧な映像体験!

『クローバーかくめーしょん』(『三者三葉』オープニング曲)

ファンからの支持を集め続けるアニメ制作スタジオ「動画工房」が送る新作『三者三葉』は、今期作品の中でも特に注目が集まる作品。

コアなアニメ好きからも高い評価を受け、今年に入ってBD BOXもリリースされた人気作『未確認で進行形』に続く、「荒井チェリー先生原作+動画工房+TOHO Animetion」な作品なわけですから、その期待値の高さも納得です。

その『三者三葉』ですが、動画工房作品らしく主題歌も美麗かつ細部まで動きまわる贅沢なアニメーションが大きなウリになっています。エンディング曲の『ぐーちょきパレード』も捨てがたいですが、今回はオープニング曲の『クローバーかくめーしょん』に注目をしてみましょう!

何はなくともハイテンションな曲調が真っ先に耳に飛び込んでくるこのナンバー。この超個性的な楽曲の作曲者は、『干物妹! うまるちゃん』の『かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!』を作ったおぐらあすかさんです。

『かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!』では、ピコピコしたゲームミュージックのようなチップチューンから急転直下、ワルツのリズムによるクラシカルなメロディが奏でられ……と、常識や様式美に囚われない非常に大胆な構成を用いていましたが、そのアナーキーな作曲術は、今作でも健在! Aメロの高速歌唱に始まり、目まぐるしく転換していく楽曲は、一瞬足りとも気が抜けない濃密な内容となっています。

編曲をmanzo氏が務めている為か、全体を通して前傾姿勢でつんのめったバンドサウンドも加わった非常に破壊力の高い楽曲であり、各エピソードのシークエンスをハイライト的に引用するギミックも非常に斬新で楽しいナンバーです。

サウンドも映像も、今期のアニメ作品の中で最もエクストリームかつ、観る者、聴く者をお腹一杯になるまで楽しませようというサービス精神に満ち満ちた一曲!

いつまでも眺めていたい「あんハピ」オープニング

『ゼロイチキセキ』(『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』エンディング曲)

ネットゲーム内でのバーチャルな結婚、"ネトゲ婚"をテーマにした一風変わったラブコメディ『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』。

オタクならではの"あるあるネタ"を用いたコメディ要素を盛り込みつつ展開される恋愛劇は、如何にも"ラブコメ"といった趣で、その楽しげな雰囲気が何よりの魅力な作品です。

この作品から一曲……となると、『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』シリーズが大好きな筆者としては、藤林聖子さん(特撮作品の主題歌を数多く手掛ける作詞家)の作詞によるオープニング主題歌の『1st Love Story』も推したいところですが、ここはエンディング曲の『ゼロイチキセキ』に注目を!

作曲、編曲は、様々なアニメ作品や声優さんに曲を提供している橋本由香利さん、そして、歌声を聴かせてくれるのは、南條愛乃さん! ということで、極上のメロディと歌声を堪能できる"間違いなし"なタッグによる一曲です。

加えて、エンディングアニメーションは、『プリティーリズム』シリーズでのダンス&歌唱(プリズムショー)シーンのディレクションや、『ラブライブ!』の監督として知られる京極尚彦さんが絵コンテと演出を担当しており、キラキラとしたCGによるラグジュアリーな画面作りが非常に特徴的な映像となっています。

"結婚"やネトゲという"繋がり"を必要とするモチーフを用いた作品らしく、エンゲージリングが絡み合うアニメーションも作品性にピッタリと寄り添っており、楽曲も映像もハイセンスな印象を受けますね。

『ラブライブ!』や最近、アニメファンの話題を独占した『KING OF PRISM by PrettyRhythm』……『キンプリ』ファンにも是非とも観て、聴いていただきたいエンディングです。

『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』(『あんハピ♪』オープニング曲)

不幸体質な女の娘たちによる学園生活をコミカルに描いた美少女四コマをアニメ化した作品、『あんハピ♪』は、大沼心さんによる監督作ということで、ファンにはお馴染みのポップでカラフルな演出術が目にも華やかな作品です。

原作漫画は、『まんがタイムきららフォワード』連載作であり、『三者三葉』と同じく芳文社のきらら系四コマ漫画のアニメ化にあたるわけですが、本作ではオープニング、エンディング共に、作詞に畑亜貴さん、作曲にMONACA一派という"鉄板"なタッグが起用されています。

『ご注文はうさぎですか?』シリーズや『ハナヤマタ』など、「芳文社のきらら系四コマ原作のアニメ+畑亜貴作詞+MONACO作曲」という黄金の方程式は、アニソンの世界において最早、一種のブランド化した感すらありますが、やはり、本作でもとびきりポップでハイエナジーなアニソンの妙味を存分に味わうことができます。

リズミカルな言葉と新進気鋭の若手声優さんたちによる歌声が気持ち良いオープニング曲の『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』と、一転して、エレクトロニカっぽさを感じる打ち込みサウンドが感性をノックしてくるエンディングの『明日でいいから』。どちらも同じぐらい、良曲ですが、ここはアニメーションも元気一杯で目に楽しい『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』を"推し曲"に。

ああいう、キャラクター性が凝縮されたアニメーションは、問答無用でアニメファンの心を踊らせてくれるパワーを有していますよね。大沼心ワールド全開の特異な色彩感覚や、お得意のちょこまか動き回るSDキャラの多用も本編同様にワクワクさせてくれます。

全体的に、勢いに満ち満ちたナンバーであり、個人的にもオープニング直後の声優さんによる超キュートなコーラスワークからのスカパンク的な裏打ちリズムが快いAメロに畳み掛ける流れで早くもKOされました。これは、CDを購入して、フルサイズで聴きたくなりますよね。

アニメ×歌といえば「マクロスデルタ」は外せない

『ルンがピカッと光ったら』(『マクロスΔ』エンディング曲)

長寿人気ロボットSFアニメ『マクロス』シリーズの最新作となる『マクロスΔ』からも聴き逃せないアニソンをご紹介させていただきます。

『マクロス』は、音楽が重要なモチーフになっている作品ということもあり、シリーズ毎にその歌と音にも注目が集まりますが、今作でも劇伴にジャパニーズ・ニューウェーヴシーンを代表するミュージシャンの一人であり、『ケロロ軍曹』や『輪廻のラグランジェ』の音楽でも知られる鈴木さえ子さんを招くなど、音楽ファンの胸も躍らせるクリエイターが揃った作品となっています。

音楽面での大充実も期待できそうな『マクロスΔ』を彩る主題歌は、本作のヒロインであるフレイア・ヴィオン役でデビューを果たしたシンデレラガール、鈴木みのりさんを擁する"戦術音楽ユニット"ワルキューレが担当。

オープニング曲にエンディング曲、そして劇中歌に至るまで、いずれも聴き応えのある楽曲となっていますが、ここはエンディング曲の『ルンがピカッと光ったら』をピックアップさせていただきます!

この曲を手掛けたのは、『ダイナマイト』や『SHAKE』『らいおんハート』といったSMAPの楽曲でお馴染みのコモリタミノル(小森田実)さん。『マクロス』らしい大物作曲家の登板は、実に贅沢な人選です。

SMAPの名曲『SHAKE』を思わせるジャイブ感に溢れたナンバーに、実写を加工した背景やヒロインの特徴的な動きも画面に独特な印象を与えており、非常に目と耳に残る映像作品に。何より、鈴木みのりさんの天真爛漫でキュートな歌声が堪りません!

『LAY YOUR HANDS ON ME』(『キズナイーバー』オープニング曲)

ラストは、この曲。TRIGGERが送る新作アニメ『キズナイーバー』より、オープニング主題歌の『LAY YOUR HANDS ON ME』です。

ロック・ミュージックのアグレッションとアッパーなテクノサウンド。肉感的なバンドサウンドとデジタルなダンスビート。そんなアンビバレンツな音楽的要素を組み合わせ、音楽に蔓延る様々な境界線を破壊し続けてきたBOOM BOOM SATELLITESが提供したこの曲。

当然ながら、ひたすらにカッコのよろしいデジタルロックナンバーに仕上がっています!

万華鏡と鏡を演出的に用いたトランシーなアニメーションも楽曲との間に強靭な共感覚を有しており、今期アニメの中でもそのスタイリッシュな音と映像が特に強い印象を残す楽曲です。

ロックやテクノに詳しくなくとも、『アップルシード』や『亡念のザムド』、近作でいえば『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』といったアニメ作品で、BOOM BOOM SATELLITESのサウンドに触れ、その名前を知ったアニメファンも多いハズ。

そのクロスオーヴァーな音楽性と同様に、洗練されたロックかつテクノなサウンドでアニメーションとも接点を幾度となく作り上げてきたBOOM BOOM SATELLITES。ヒューマニズムとエレクトロニクスという両極端な要素を見事に融合させたナンバーで、SFアニメの世界に独自の色を加えてきたBOOM BOOM SATELLITES。

その偉大な歩みを知っているからこそ、今のバンドを巡る状況に対して一言では言い表せない様々な思いを抱いている方も多いことでしょう。

この『LAY YOUR HANDS ON ME』を聴いていると、そのエモーショナルなサウンドも相まって、思わず涙が出そうになりますが……ファンとしては、BOOM BOOM SATELLITESが万全の状態でシーンにカムバックし、そして、再びステージで、アルバムで、アニメ作品で、その優れた音楽を聴かせてくれることを切に願います。

アーティストが持つ不屈の精神性と闘志も含めて、決して外すことができない今期アニメ主題歌における重要楽曲です。