過激派関連か一匹おおかみか=動機解明を本格化―仏トラック突入テロ | ニコニコニュース

 【ニース(フランス)時事】フランス南部ニースで大型トラックが群衆に突っ込み、多数の死傷者が出たテロ事件で、捜査当局は16日、射殺した実行犯モハメド・ラフエジブフレル容疑者(31)の動機に関する捜査を進め、事件の全容解明を本格化させた。捜査当局は「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型の犯行だった可能性も視野に、過激派組織とのつながりや過激思想への傾倒の有無などを重点的に調べる方針だ。

 過激派組織「イスラム国」(IS)は16日になって事実上の犯行声明を出したが、詳しい事情は分かっていない。ただ、カズヌーブ仏内相は16日、容疑者について「極めて短期間に過激化した」可能性が高いと述べた。

 容疑者について、バルス仏首相は「イスラム過激主義に何らかの関わりを持つ可能性が高いテロリストだ」と指摘した。一方で「抑うつ的でノイローゼ状態だった」との証言もある。捜査当局は現時点で、容疑者と過激派組織とを結び付ける証拠を示していない。

 AFP通信は、捜査当局が16日までに事件に絡み、4人の男を拘束したと伝えた。4人の身元や容疑者との関係は明らかになっていない。拘束者は、既に事情を聴いている離婚状態の妻も含めて5人となった。

 地元メディアなどによれば、容疑者はニースへの移住者が多いチュニジアの都市ムサケン出身。結婚後の2005年にフランスへ移住し、運転手などで生計を立てていたという。離婚状態の妻との間には、子供が3人いる。検察によると、軽犯罪の記録は残っているものの、テロ組織とのつながりは知られていなかった。

 英BBC放送は、ムサケンで容疑者の父親とされる人物にインタビューした。父親は容疑者について「神経性の問題を抱えており、神経質になると何でも破壊してしまう」と説明。治療を受けさせていたものの、ノイローゼ状態に陥ることがあったと語った。

 チュニジアの治安当局によれば、容疑者が最後に祖国を訪れたのは4年前だった。チュニジアでも、容疑者とテロ組織との関連を示す記録はないとされる。

 AFP通信によると、ニース近郊にある容疑者の自宅近くの住民は、容疑者について、信心深くは見えず、イスラム教で禁じられている酒も好んで飲んでいたと証言した。また、短パンをよくはいており、普段の服装もイスラム過激派風ではなかった。ただ、ある住民は「私の2人の娘を凝視し続けていたことがある」と、不安げな様子で語った。