スポーツクラブ会員も高齢化 土台スカスカ懸念…最大手コナミの底上げ作戦

【早坂礼子の経済ウォッチング】活況のスポーツクラブ(2)

 チェリーピッカーが横行

 コナミスポーツ&ライフ(東京都)は2001年にアミューズメント機器やゲームソフトの製造を手がけるコナミを母体に発足した総合型スポーツクラブだ。セントラル、ルネッサンス、ティップネスなど約10社を数える総合型クラブのなかで最大の施設数を誇り、2015年3月末現在、全国に直営193、地域自治体や企業からの体育館やプールなどを受託してプログラムやノウハウを提供する受託施設が217ある。

 2013年夏、この最大手が料金体系の一新を打ち出した。自社の施設を内容に応じて4つのカテゴリーに分け、月2回から回数無制限まで通える頻度別に料金を設定。それまでは個別の店ごとの入会だったが、同一カテゴリー以下の施設なら全国どこでも同じ料金で使えるようにした。追加料金を払えば上位カテゴリーの利用や回数を増やすことが可能で、通いきれないときは翌月に繰り越すこともできる。

 新料金体系は「オキテ破り」と業界を激震させた。月2回で3000円台からと、それまで約8000円から1万円ほどだった会員一人あたりの客単価が大幅に下がったからだ。同業他社は「全国に施設を展開する最大手のコナミさんにしかできない芸当だ」と不興を隠さない。実際、コナミに追随して同様の料金プランを提示した社はない。

例えば1万円の月会費をはじめの6ヶ月間タダにする。だが…