加護亜依の長男は「義継」 古風なシワシワネームが大ブーム | ニコニコニュース

加護亜依は長男に「義継」と名付けた
NEWSポストセブン

 元「モーニング娘。」の加護亜依(29)が、2月23日に長男を出産。名前を公表したところ、「渋い」「時代劇に出てきそう」と話題を呼んだ。その名は「義継」だ。

 加護は愛息の名前の由来について、〈義 人として正しい道。継 続ける・つなげる。もし人生で道に迷った時は私達が与えた自分の名前を道しるべに生きて欲しい〉(3月1日付のブログ)と綴っている。

 近年、子供への命名といえば、「宝冠(てぃあら)」や「希空(のあ)」、「楽気(らっきー)」などのように常識・慣習にとらわれない「キラキラネーム」が注目されていた。

 しかし、ここに来てそのエスカレートぶりへの反動からか、「太郎」や「花子」などの昔ながらの名前や戦国武将のような名前をつける親が増えているのだ。これらを「キラキラネーム」に対し「シワシワネーム」と呼ぶのだという。

 2016年の「赤ちゃん名づけ男女年間トレンド」(リクルーティングスタジオ調査)では、男の子の10位に「一郎」が、女の子の5位には「文子」がランクイン。どちらも2014年まではベストテン圏内に入っていなかった名前だ。命名研究家の牧野恭仁雄氏が分析する。

「他の子供と同じ名前を付けたくないという気持ちからキラキラネームを選ぶ親が増えましたが、一方で『知的だと思われない』『就職に不利かもしれない』などとデメリットが盛んに報じられるようになった。そんな中、シワシワネームのほうが上品さや親の教養をアピールでき、メリットもオリジナリティも兼ね備えると思われるようになってきた」

 牧野氏によると、人気シワシワネームは「謙心(けんしん)」、「勝俊(かつとし)」、「隆将(たかまさ)」、「康臣(やすおみ)」、「寧々」、「絹」などだという。

 しかし、「シワシワネーム」を持つ人にもそれなりの苦労があるようだ。夏目漱石の孫で漫画評論家、学習院大学教授の夏目房之介氏(66)はいう。

「若い頃は名前でだいぶ悩みました。古風な名前や堅い名前をもらった人には、“名前負けしてはならない”という格のある名前との戦いが待ち受けている。それに、武将系の名前だと『十河一存(そごうかずまさ)』(戦国武将)や『車斯忠(くるまつなただ)』(戦国~安土桃山時代の武将)のように、キラキラネーム同様、読みに無理があるものもある。むやみにつけると後で苦労するようなことになりかねないですよ」

 名前と一生付き合っていくのは親ではなく子供。思い入れも大事とはいえ、結局、「普通が一番」なのかもしれない。

※週刊ポスト2017年3月17日号