通信の分野において、ラウンドトリップディレイタイム(Round-Trip delay Time)、ラウンドトリップタイム(Round-Trip Time; RTT)は下記のような意味を持つ。
- 閉回路で信号を転送するときの経過時間、または、メッセージをある離れた場所へ送って、それが戻ってくるまでの経過時間。
- 一次レーダーまたは二次レーダーシステムにおいて、転送したパルスが標的に届き、エコーやトランスポンダの応答が受信機に返るまでに要する時間。
ラウンドトリップタイムは双方向通信を必要とするシステムにおいて重要である。そのようなシステムに、電話や、ラウンドトリップタイムがスループットに直接影響するTCPのようなACK/NAKデータシステムがある。ラウンドトリップタイムは、ほんの数マイクロ秒のもの(短い通信距離(LoS: Line of Sight)で使われるような無線システム)から何秒もかかるもの(一つ以上の衛星接続がかかわる複合リンク回路)まである。これにはそのメディア(通信媒体)を通過する時間と同様にノードにおける遅延も含まれる。
TCPでの通信に関しては、ラウンドトリップタイムはセグメント送信とACK受信の間の時間を計測することによる3ウェイ・ハンドシェイクで計算される。