雷が来ると、インスタグラムはピカっと光る稲妻の写真であふれます。雷の怖さの半分はあのゴロゴロピシャーンという音のはずですが、音は目に見えない…と思われてました。でもロケットを使って稲妻を自作することで、雷の音を画像にした人たちがいます。
アメリカ地球物理学連合の会合で、サウスウェスト研究所のMaher Dayeh氏が、雷から取り出した音響マップ、つまり雷の音を画像化したものを論文の中で発表しました。上の画像の下半分、カラフルなマップがそれです。
このマップの元データを得るためには、Dayeh氏はフロリダにある米軍向け研究施設を使い、長い銅線をつないだロケットを雷雲の中に打ち込みました。するとロケットが人工的に稲妻を起こし、稲妻が銅線を伝って落ちてきます。地上では1メートル間隔で設置されたマイク15台が雷の音を記録し、そこから上の音響マップができたんです。
この実験により、Dayeh氏は「驚くほど詳細」に雷鳴の響きをマッピングできました。マップの赤い部分が強い音を表しており、Dayeh氏によれば、ここまで詳細なレベルで雷鳴が捉えられたのは史上初めてです。さらに、雷鳴の大きさは稲妻を流れる電流のピーク値に依存することもわかったそうです。
というか、雲にロケットを打ち込んで稲妻を発生させるとか、そんな実験自体が驚きですね。
source:2015 Joint Assembly、Nature
Chris Mills - Gizmodo US[原文]
(miho)