動画広告の約半分は“ビューアブル”ではない──Google調べ

 現在ネット上に掲載されている動画広告の“ビューアビリティ”は約54%──。米Googleは5月8日(現地時間)、このような調査結果を発表した。

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 動画広告のビューアビリティとは、視聴率調査の監視などを行っている非営利団体Media Rating Council(MRC)および米ネット広告団体Interactive Advertising Bureau(IAB)が定義する広告が見られたかどうかの基準で、広告スペースの全ピクセル中最低でも50%が最短でも2秒間以上画面に表示される状態のことだ。

 Googleが、DoubleClick、Google、YouTube上の動画広告を調査したところ、YouTube以外で表示される動画広告の場合、コンテンツのほぼ半分が表示されていなかったという。一方、YouTubeの動画広告のビューアビリティは91%だった(YouTubeの動画広告はユーザーが見たいコンテンツの前に、プレーヤー内で数秒間表示されるもので、一定期間スキップできないようになっているものが多い)。

 Googleは、このビューアビリティの低さの原因の1つは、ユーザーが他のコンテンツを見ている間に広告が再生されていることだという。ビューアブルではない広告の76%は、ユーザーが見ていないバックグラウンドのタブ上で再生されており、残り24%はスクロールして画面から消えてしまうか、2秒以内に非表示にされてしまったものだ。

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 同社はこの調査に基いて、広告主に以下のように提案している。

  • 正確なビューアビリティレートを維持するために、サンプルインプレッションではなくすべてのインプレッションを把握する
  • ビューアブルインプレッションを目指すのであれば、動画ビューアビリティのベストプラクティスを有するWebサイトに出広する
  • 動画広告のビューアビリティはサイズに左右されるものであり、可能な限り大きい広告にするべき
  • 動画広告のサイズで最も一般的なのは300×250以下だが、このサイズのビューアビリティはわずか20%と低い
  • ページ上の広告の位置は重要。なるべくページの上部の、中央に近いスペースの確保が望ましい

 IABによると、2014年のインターネット広告全体に占める動画広告は前年比17%増の7%だった。

 Googleは1〜3月期の業績発表後の電話会見で、広告のクリック単価は落ちているが、YouTubeのTrueView広告(クリックしなくてもユーザーが一定秒数視聴すれば料金が発生する)が伸びており、YouTubeの広告収入への貢献は拡大していると説明した。

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