敏腕クリエイターやビジネスマンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ第90回。Oneplusの共同創設者カール・ペイ(Carl Pei)氏に続く今回は、「Credit Karma」CEOのケン・リン(Ken Lin)氏にインタビューしました。
米国人にとってクレジットスコアとは、金銭的な宿命を如実に示す存在です。この脅迫的な数値に、あなたのいい行動も悪い行動も積み重なっていくのです。「Credit Karma」は、そのクレジットスコアをモニターすることで、金銭的に健全な状態を保つことを支援してくれるアプリです。
クレジットをモニターするツールはほかにもたくさんありますが、Credit Karmaは、ウィークリーレポートの形で、あなたの口座に怪しい動きがないかを知らせてくれます。同社の設立は2007年。まだ、クレジットスコアのチェックがわずらわしかった時代です。今回のHow I Workは、Credit Karmaの共同創設者であるケン・リン氏に、起業時の裏話と仕事術を聞きました。
氏名: ケン・リン(Ken Lin)
居住地:サンフランシスコ
現在の職業:Credit Karma共同創設者兼CEO
現在のコンピューター:Thinkpad
現在のモバイル端末:OnePlus One Androidフォン
仕事スタイル:爆発的に(仕事に集中できる時期に波があるので、それを最大限に利用する必要があります)
Credit Karmaを立ち上げたのは2007年。消費者金融の再設計と、消費者個人が健全なクレジットを保つための支援が目的でした。2008年にサイトを開設し、最初にしたのが無料でのクレジットスコア提供でした。当時、クレジットスコアの入手には非常に複雑かつ高価なプロセスが必要だったのです。それから会社は成長し、今や2つの事務局からクレジットスコアを出しています。2015年時点の会員数は3500万人、従業員数は250人を超えています。消費者によるお金の管理と、金融サービスのワンストップショップのためのプラットフォーム構築が長期的なビジョンです。
私の場合、エクセルに始まってエクセルに終わりますね。完全なる数字・データ中毒なので、エクセルだけでことが足ります。ビジネスプランを書くのもエクセルです。
Credit Karmaの本社内にオフィスを持っています。デスクには、モニターとモニター、さらにモニターがいっぱい。これがベストだと思っています。最近のコンピュータはパワフルなので、5つのことを同時に表示できるのです。
空港のタクシー乗り場が混んでいたら、出発客が降りたタクシーをつかまえます。
Evernoteです。
腕時計ですね。我が家にはあまり時計がないんです。子どもが生まれたばかりのころ、時間にかまわずいつでも起こされて、何時なのかすらわからなくて。午前1時だろうと5時半だろうと、すぐに起きなきゃならなかったものです。
先延ばしです。それが、仕事の優先順位を決めるひとつの方法だと気がついたんです。私は物事を、それなりのタイミングで終わらせるようにしています。長く続けているうちに、習慣的先延ばしが、本当に大切なことを選別するツールになりました。
すべてを少しずつ聴きます。今は、80年代のポップですね。特にQueenをよく聴きます。
『Hooked』です。行動経済学に関する不思議な本で、仕事がうまくやれるようになりました。
社交的になる方法を習得した、内向的な人間です。
ビデオゲームです。毎晩30分ほどやってからベッドに入ります。ゲームは心を空っぽにしてくれます。やらずに寝ると、仕事の夢を見てしまいます。
早起きです。もう何年も、目覚まし時計を使ってません。使うのは、午前3時に起きる必要があるようなときぐらいですね。
オバマ大統領です。大統領がどうやって行動しているのかを知ることは、とても魅力的だと思うから。
ビジネスで得たアドバイスですが、「物事は絶対に見た目ほどよくないし、見た目ほど悪くもない。今は最悪に思えるようなことでも、いつかは過ぎ去る」。
Andy Orin(原文/訳:堀込泰三)