中国全土で7、8両日に一斉に実施された大学入試「高考」の江西省の受験会場で、組織的な替え玉受験があったことが発覚した。広東省の地元紙・南方都市報が記者に潜入取材させ、入試の最中に記事を配信した。江西省の公安当局は9日までに、替え玉を求める受験生の親から金を集めて替え玉を手配していた、組織のリーダーら計9人を拘束した。
同紙の報道によると、組織が集めた湖北省の大学生らが江西省南昌市で替え玉受験。受験票の顔写真は替え玉となった人にすり替えられており、会場のチェックをすり抜けたという。記者は組織に近づいて替え玉の受験生となり、警察に通報した上で受験していた。
替え玉になった大学生らの話によると、合格した大学のレベルに応じて、2万5千元(約48万円)、2万元(約38万円)、1万2千元(約23万円)の報酬が得られることになっていたという。替え玉となった大学4年生は「1年生の時から毎年やっていた」と話しており、不正が継続していた可能性もある。
高考をめぐっては、昨年も河南省で多数の大学生が替え玉受験をしていた事件が発覚している。(広州=延与光貞)