特に仕事もないのに休日も会社に来てしまう、自宅より会社の方が落ち着く――。もし、このような症状に自覚があったら、それってもしかして「ワーカホリック」かも…?
「ワーカホリック」は、「仕事依存症」ともいい、健康や家庭を犠牲にしてまでも仕事をやり過ぎてしまう状態のことを指す。これが悪化すると、うつ病や心疾患の原因となり、強制入院に至る場合もあるという。
でも、働き盛りの30オトコなら、バリバリと仕事をしたいときもあるはず。そんな「仕事熱心」と「ワーカホリック」は何が違うんだろう…?
「実際、両者を見分けるのはとても難しいのです」と話すのは、JR東京総合病院メンタルヘルス・精神科の神尾 聡先生。ただし、本格的にヤバくなる一歩手前の「隠れワーカホリック」を見極める方法はあるとのことなので、セルフチェック用の診断リストを挙げてもらった。
〈隠れワーカホリック 診断チェックリスト9〉
4つ以上当てはまった人は、「ワーカホリック予備群」だとか…。
まず1について、「ワーカホリックになりやすい人は、真面目でひとつのことに没頭してしまう人が多い。仕事以外に夢中になれるものがなく、仕事に依存してしまうのです」と神尾先生。趣味があれば、仕事の時間は自然と減るようになるので、何か夢中になれる趣味を持ちたいところ。
ワーカホリックの人は「仕事をたくさん抱えること」「会社に長時間いること」に喜びを感じるので、2~7に当てはまる人も要注意。むやみに長時間残業していると、仕事ができない人とみなされ、職場で孤立してしまうこともあるだろう。
自覚症状がないのもワーカホリックの特徴だ。周囲の人から指摘され、初めて気づくケースが多いらしい。9について神尾先生は、「恋人や妻に『私より仕事を優先するの?』と怒られた人は、1カ月にどれくらい恋人や妻といる時間を作ったか振り返ってみましょう」と話す。
治療法としては、まずは仕事とプライベートのバランスを整えるべきだとか。先に述べたように、仕事以外にも夢中になれる趣味を持つようにする。「自転車やランニングなど、家族や友人らと一緒に楽しめるスポーツだと健康面にもいいですね」と神尾先生。
仕事のせいで健康面や家庭が崩壊したら本末転倒。チェック項目に多く当てはまった人は、この機会に生活を見つめなおしてみよう!
※当記事は2015年06月25日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。