再び円安のトレンドが始まった。これまで円安で上がる日本株の主役と言えば、自動車など米国で大きく稼ぐ企業の株が中心だったが、今後は米国よりも欧州に注目すべきという声があがっている。その背景とは何か。そして具体的に上がる株とは…。
これまでの日本株の主役は、自動車などの米国関連株だったが、「今後は欧州関連株のほうが期待できる」と、UBS証券CIOウェルス・マネジメントの居林通さんは予測する。
「米国は金融緩和による米ドル安などで経済は上向きましたが、年内と見られている利上げで、米国経済が苦戦する可能性があります」
一方で、欧州は15年年初に金融緩和を決定し、その効果や原油安で、主要国の経済が回復しつつある。ギリシャ問題で欧州経済は何かと問題ありと見られてしまう傾向があるが、ドイツなどギリシャ以外の国々の状況はけっして悪くはないのだ。
「欧州は金融緩和の余地が残されており、今後の成長の後押しになります。また、企業の決算発表時より対ユーロで円安が進んでおり、まだこれは業績に織り込まれていないため、今後、欧州関連企業の上方修正が期待できます。セイコーエプソン(6724)やニコン(7731)などの欧州関連企業の株価は出遅れています」
主な欧州関連企業の対ユーロでの想定為替レートは125~130円だが、6月17日現在、138円後半まで円安が進んでおり、欧州経済の復調に加えて、為替による上振れも期待できそうだ。
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