Mobile Dadは25日(現地時間)、米Qualcommが、次世代フラッグシップSoC「Snapdragon 820」の仕様を確定させ、一部のスマートフォンメーカーに対してサンプル品の提供を開始した模様と伝えています。
Mobile Dadによると、Snapdragon 820は韓国サムスンの提供する「14nm FinFET」プロセスを用いて製造され、駆動周波数は「3.0GHz」にも達する見込みとのこと。なお今回、Qualcomm独自開発の「Kryo」が採用されるということ以外、実装されるCPUコアの個数や構成については言及されていません。
また、ソニー、HTC、Xiaomiは、このサンプル提供をいち早く受けることとなる模様。また、Xiaomiは10月にも発表される見込みの次世代フラッグシップモデル「Mi5」への820搭載を視野に入れているものの、サンプル品を用いた品質テストの結果次第となるようです。
今回の情報が事実だとするならば、「Snapdragon 810」が直面している苦境のせいもあってか、Snapdragon 820の登場時期は当初の計画から前倒しされていることとなります。とは言うものの、先日開催されたSnapdragon 820の発表イベントの場においては、「サンプル出荷は2015年下半期中に開始される計画」であることが明言されており(過去記事)、少なくともこの点に関しては予定通りなのかもしれません。
公式スライド資料には、サンプル出荷が2015年下半期中の開始が計画されていることが明記されている
また、Kryoコアは3.0GHzという高クロックでの駆動を実現するとされていますが、かつてSnapdragon 810の噂が出回り始めたばかりの頃にも「2.5GHz」を超すような高クロックでの駆動を可能にするといった内容の情報も数多くリークされていましたが、いざ蓋を開けてみれば「2.0GHz」というかなり現実的な数値に落ち着きました。それを踏まえると、今回も同様の結果となる可能性も十分に考えられますので、あまり過度な期待は禁物なようにも思われます。
なお、Snapdragon 820がSnapdragon 810と同様の ”2クラスタ構造” のオクタコアSoCとなるのか、あるいは「Snapdragon 805」のような単一CPUコアから構成されるクアッドコアSoCとなるのか、はたまた両者とも異なる構成となるのかについては、現時点では不明です。
[Mobile Dad via Phone Arena]