6月28日は「パフェの日」なのだが、皆さんはパフェと聞けばカフェやファミレスで食べる背の高いスイーツを思い浮かべるのではないだろうか。フルーツや生クリームがたっぷりのったパフェの華やかさは、デザートのまさに王道商品。だが実は、パフェの日が6月28日になったのは意外にも野球に由来しているのだが、その関連は後でひもとくとして、ここはひとまず、みんなの好きなパフェの話題を。「おしトピ by 教えて!goo」で「あなたの好きなパフェは?」と聞いたところ、さまざまなフルーツやチョコレートを使ったもの、人気店のこだわりパフェなど、多くの回答がよせられた。
■二大人気はフルーツとチョコレート。抹茶や黒蜜など和の素材も
「フルーツパフェ。大好きな生クリームが最後に残るように食べます」(あねさん)、「たくさん苺ののっているパフェ」(らいままさん)、「チョコレートパフェ! 高校時代を思い出す」(ミジュさん)、「シンプルで、チョコと生クリームをメインにしたものが最高」(ケメタンメンさん)と、フルーツとチョコは人気の二大巨頭といえる。
また、「白玉、きなこ、栗、あんこ、黒蜜、寒天などなど和な感じがスキ」(seaぽんさん)、「抹茶パフェです。一番上に抹茶のソフトクリーム、そしてバニラ&抹茶のアイスの間に抹茶の寒天かゼリーと粒あん」(ayarinmamaさん)のように、和素材を使ったパフェが好きという声も多かった。
それぞれ思い入れのあるパフェがたくさんあげられたが、そもそもパフェとはどんなデザートなのだろうか? フランスではパルフェ(Parfait)というようだが、日本のパフェと違いはあるのか。フランス料理やフランス菓子に詳しい、料理研究家の熊谷真由美さんに聞いてみた。
■パフェの語源は“パーフェクト(完璧)”!?
「パルフェ(parfait)とは、フランス語ではパーフェクト、完璧という言葉です。卵黄と生クリームを使った濃厚なアイスクリームのような氷菓で、豪華に飾りつける日本のパフェとは違います」(熊谷さん)
かきまぜる必要がないのに、”パーフェクト”なアイスができたことから、こう名づけられたのだという。一方、1950年6月28日に、日本のプロ野球史上初の“パーフェクト”ゲームが達成された。この快挙にあやかって制定されたのがパフェの日だったのだ。
“完璧”が名前の由来だったとは驚きだが、果たして最初からそんなにパーフェクトなデザートだったのだろうか。いつごろから日本で食べられ、どのように進化してきたのか? 再び熊谷さんに聞いてみた。
■レイヤー状に積み重ねる盛り付けは、料理からヒントを得ていた
「パフェは鹿鳴館での晩餐会のおもてなしメニューにも記載があります。当時はまだ珍しかったアイスクリームを使い、豪華に飾り立てたものを、フランスのパルフェ風として提供していました」(熊谷さん)
明治時代の初めごろは、欧米の来客を接待するための特別なデザートだったが、後にアイスクリームが普及すると、作りやすい素材が使われるようになり、おしゃれでボリュームのあるところからブームになったようだ。
「日本のパフェのあの盛りつけは、フランス人のシェフが考えだした“ヴェリーヌ”という、透明グラスに素材をレイヤー状に積み重ねていくサラダや他の料理からきています。ヴェリーヌは見た目の面白さといただくときの意外性などで、当時は新しいレシピとして注目されました。パフェとの類似点も多くみられます」(熊谷さん)
豪華にいろいろな素材を積み重ねているのは、フランス料理の影響を受けていたからなのだ。最近では、コンビニスイーツなどでもパフェを見かけることが多くなってきたが、家では手作りできないだろうか? 熊谷さんが手軽に楽しめるおすすめレシピを教えてくれた。
■ヨーグルトを使った、ヘルシーレシピ!
「1」プレーンヨーグルト200gはコーヒーフィルターにのせて一晩おき、水切りしておく。2)1)にコンデンスミルク大さじ2を加えて混ぜる。3)グラスなどの器にグラノーラ(もしくはコーンフレーク)を3分の1ほど入れて2)をのせ、上に好みのフルーツを飾る。市販のバニラアイスをのせても」(熊谷さん)
粉末ココア大さじ2杯を湯大さじ1杯で溶いたチョコレートソースをかけると、さらに本格的になるということだ。ヨーグルトやグラノーラは、朝食で食べている人も多いかもしれない。いつも食べている何気ないアイスにひと手間かけて、オリジナルデザートをつくってみるのも楽しいのではないだろうか。
● 専門家プロフィール:熊谷 真由美(くまがい まゆみ)
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)