マック違いじゃないですよ。
ガラス張りのファサードに特徴的な螺旋階段、新しいアップルストアかな?とも一瞬思ってしまうようなこの洗練された建物。でもこそに輝くロゴと文字は紛れもなく「マクドナルド」です。しかもこの建物、コンセプトデザインやイメージ図ではなく実際にオランダのロッテルダムに建てられた実在する店舗です。
ファーストフードの王道とも言えるマクドナルドが、なぜファーストフードらしくないこんなに洗練された店舗を作ったのでしょうか。それにはこの場所柄が大きく関係していました。
このマクドナルドが立つオランダのロッテルダムは以前紹介したMVRDVによる市場が建つように、美しい街並みの近代的都市です。
その街並みの中だとマクドナルドの旧建物は悪い意味で目立ち、市民投票では「ロッテルダム1の醜い建物」の称号を得るほど問題になった建物でした。そこでロッテルダムの建築事務所「Mei Architects and planners」がこのマクドナルドをリデザイン。このモダンな建物に建て替えたのです。
3面のガラス張りに上部と残り1面は金色に酸化皮膜加工を施したアルミ板を用い、文字通り金色に光輝く建物に仕上がっています。これは24時間営業であるマクドナルドの特徴をいかし、街の中で周囲との調和は取りつつも、アイコンとして街を照らす存在になることを狙ったんだとか。
モダンな外観で目立たせつつも、この一帯を照らす照明のように暖かな色味で古い建物が建ち並ぶ街区に上手くマッチさせていますね。
前述の市場や、ウォータースポーツを楽しめる運河、ドゥ・ロッテルダムなどロッテルダムには魅力的な建物がたくさん。建築好きの方々にとってはオランダに訪問の際には欠かせない街ですね。
source: Slate
(小山和之)