向かって左から歯磨剤担当ティーちゃん、PMTC担当ピーちゃん、シーラント担当シーちゃんです。
皆さま、3Mという企業はご存じでしょうか。そうです、僕らの生活におなじみな接着剤やポストイット、防水スプレーなどを手がけている企業です。カーラッピングやウィンドウフィルム、スピーカーやヘッドフォンの振動板など、フィルムの分野においても存在感のあるメーカーです。過去にはフロッピーディスクやCD-Rなども作っていましたっけ。
その3Mが「ざ・3Mセミナー」と題して、自社の技術をわかりやすく教えてくれるイベントがあるというので行ってみたのですが...フッ素すげえ!と目をキラキラさせてしまいました。
テーマは「光る、はじく、守る、フッ素」。フッ素といえば様々なコーティングなどで使われている元素です。
カメラのレンズの材料にもなっている主成分はフッ化カルシウムの蛍石がフッ素のお父さん。いま様々な分野で使われているフッ素は蛍石から抽出しているとのこと。あとから教えてもらいましたが、40%ほど取れるそうです。
3Mとしては1940年代からフッ素の研究をはじめ、1952年に研究員を100人も投入、本腰を入れました。
そして登場するのがフッ素大好きパッツィーさん。同僚のジョーンがミスってフッ素の液体をテニスシューズにこぼしてしまったのを見て、
撥水・防汚スプレーのスコッチガードが生まれたんですって。
実際にどれだけ水分を弾くのか。すでにスコッチガードのお世話になっている方もいるでしょうけど、このガード力はかなりのもの。
自転車やバイクに乗る人にとっては本気で必需品です。
服にワインをこぼしてしまっても大丈夫。ぷるんぷるんの水滴となってくれます。外食が多い人も必需品ですね。
水分が付着し続けると効果が落ちていくとのこと。湿気などの影響もあるので、雨が降った次の日、降らなくても一週間一度くらいスプレーするといいようです。
3Mはフッ素を使った他の液体も開発しています。その1つが3M フロリナート フッ素不活性液体。電気絶縁性が高く、通電している電子回路部品を漬け込んでも大丈夫。
デモでは非防水のタブレットを浸していましたが、何の問題もなくアービバノンノンですよ。
回路をダイレクトに冷やせるからスーパーコンピューターのマザーボードの水冷システムに使われています。また対象物を変質させないという性質もあり、古文書の保存処理にも使われているとのこと。
水にティッシュペーパーを浸すと水分をたっぷりと吸収してしまい、すぐに破れてしまいそうになりますが、
「3M フロリナート フッ素不活性液体」に浸したティッシュペーパーはこのとおり。元のまま。今なにかあった?とそしらぬ顔です。
そういえばアポロ月に行ってない説がありましたが、アームストロング船長のブーツは3Mのフッ素ゴムで作られたんですって。
で、ここからが本題。メインディッシュです。
唾液が多い人は虫歯になりにくい。食べ物のカスを洗い流してくれますし、クチのなかを中性に戻してくれるし、再石灰化で歯を修復する作用があるそうです。
そこで3Mは開発しました。唾液の成分を補充する効果のある歯磨きペースト「クリンプロ 歯磨きペースト」を!
決して誰かの唾液が入っているわけではありません。リン酸とカルシウムの結晶体とフッ素のパワーにより、歯の修復効果を促進するってばさ!
一般の薬局などでは購入できず、同製品を取り扱っている歯医者さんに行かなければ入手できません。やや敷居が高いと感じましたが、これも3Mの狙いなのでしょう。歯医者というプロに歯をケアしてもらうことと、日々の歯磨きというセルフケア、両方が大事だということをアピールしていました。
で、冒頭の3ニャンたち。シーちゃんは「クリンプロ シーラント」、ティーちゃんは「クリンプロ 歯磨きペースト」、ピーちゃんは「クリンプロ クリーニング ペースト PMTC」といった、クリンプロシリーズのイメージキャラクターでもあるのです。
ティーちゃんとピーちゃんの頭の上にいるのはフラットくん。フッ素のFとラットをかけたんですね。
歯は大事。入れ歯生活になって「おじいちゃんおクチくさーい」と言われないように、常日頃からケアを続けていきたいですね。
source:Tooth! Navi
(武者良太)