今どきの若者たちはビール離れがすすみ、居酒屋の飲み放題で喜ぶのは中高年のサラリーマンが中心だとか。とはいえ、暑い夏を迎える季節にグイッと一杯といえば、やっぱりビール。早いところでは、すでにビアガーデンがオープンし、連日盛況だそう。今回は、著名人のこだわりから海外ガイド本、検定本とさまざまな角度からビールをフィーチャー。この夏、格別においしい1杯に出会うために読みたいおすすめの3冊。
J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ」でも特集記事を公開中。
ビールの楽しみ方も百人百様 果たしてあなたは何派?カレーライス、お弁当、おやつに続く「食」をテーマに編んだアンソロジーシリーズ第4弾。『アンソロジー ビール』(著・東海林さだお、川上弘美、阿川佐和子、山口瞳ほか、1728円、パルコ)では、名文家たちがビールに対する深いこだわりを綴っている。
驚くのはその執筆陣の豪華さ。「生ビールへの道」東海林さだお氏、「妻に似ている」川上弘美氏、「とりあえずビール」阿川佐和子氏、「炎天のビール」山口瞳氏、「駅前食堂のビール」川本三郎氏、「列車でビール―長旅には酒器を連れて」恩田陸氏、「九月の焼きそビール」久住昌之氏、「気がつけば枝豆」角田光代氏など、そうそうたる面々のビールへの熱い思い41編を収録。
うんちくから注ぎ方や泡へのこだわり、思い出話まで、読んでいると思わず喉が鳴るおもしろさだ。
ビール好き×猫好きは必携 パブ猫に癒されに行くビールといえば、ドイツを連想する人も多いが、イギリスはエールとよばれる種類のビールの本場。英国人にとってパブは単なる居酒屋ではなく、憩いの場であり、社交の場。夕方ともなると店に入りきれないほどの人が集まる。飲み方は、冷えたビールをゴクゴク飲む日本と違い、常温のビールをおしゃべりしながらちびちびやるのが英国スタイルだ。
そんなパブや宿に猫がいたら...。『パブねこ 英国のパブと宿に暮らす猫を訪ねて』(著・石井理恵子、写真・トム 宮川 コールトン、1728円、新紀元社)は、ロンドン、ヨーク、グラスゴーなどにある、猫のいるパブ10軒、猫のいる宿6軒を紹介するガイド本。
パブのスタッフや居合わせたお客さんと、猫を話題にビールを飲んでいると、思わぬ出会いがあるかも。
"パブねこ""宿ねこ"に、会いに行ってみませんか?
"びあけん"本でビールの新しい魅力を発見「日本ビール検定」(愛称=びあけん)は、一般社団法人日本ビール文化研究会が、日本のビールを楽しめるよう、2012年より実施している人気の検定。ビールを幅広く知りたい人から、より専門的に勉強したい人まで、20歳以上の方なら誰でも受検することができる。『改訂新版 日本ビール検定公式テキスト』(著・日本ビール文化研究会、1620円、実業之日本社)は、受検したい人はもちろん、ビールのおいしさをもっと知りたいという人も楽しめる一冊だ。
「ビールの基礎知識」「ビールの原料」「ビールの製造工程」「さまざまなビール(代表的なビールの分類)」「ビールの世界史」「ビールのおいしい飲み方」の7つの章にわけて定義や歴史、レシピなどをコンパクトに紹介。巻末には日本ビール検定の受検対策アドバイスや過去の問題なども収録している。
これを読んでから飲むと今までと違う美味しさを見つけられるかもしれない。<J-CASTトレンド>