中国共産党機関紙の人民日報系の人民網は、中国の李克強首相がギリシャの債務危機問題で、中国が「ギリシャが(問題を)克服するための一切の懸念や求めに対して、実際の行動で対応する」と述べた。発言は29日だったが、人民網は30日午前9時55分(日本時間同午前10時55分)に報じた。
李首相は28日から7月2日にかけて、ベルギー、フランス、OECD本部などを訪問中だ。現地時間29日午後に行った、欧州理事会首脳と行った記者会見で、ギリシャの債務問題について中国政府の立場を表明した。
李首相は、欧州連合(EU)について、中国の全面的戦略パートナーであり重要な貿易パートナーだと表明。
ギリシャがユーロ圏内にとどまれるかどうかは、ユーロの安定だけでなく、世界の金融の安定と経済の復興に関係していると指摘。中国は大局的観点から「ギリシャ政権が債務危機を克服できるよう、中国自身の努力をする。ギリシャが(問題を)克服するための一切の懸念や求めに対して、実際の行動で対応する」、「中国はこの事態に対して建設的な役割りを果たそうと望んでいる」などと述べた。
李首相が具体的に述べたわけではないが、ギリシャに対しての資金支援を申し出たと受け止められる発言だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO)